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暮しを楽しむの手帖
米家#1 セカンドライフはおにぎりと共に

2021年6月、諫早市役所の裏手に1軒のおにぎり専門店が誕生しました。「米家(こめのいえ)」と名付けられた小さな店舗には毎日10種類以上の手作りおにぎりが並び、朝からお昼時まで地域の方々の胃袋を満たしています。

そんな米家を切り盛りしているのが代表の柿田美紀さん。39歳で店舗を構えたいきさつをお伺いしていくと、生まれ故郷の諫早で第2の人生をスタートさせた柿田さんの特別な想いを聞くことができました。

子育てに追われた10~30代。第2の人生は自分の好きなことにチャレンジしたい。

柿田さんが自分のお店をやってみよう、と思われたきっかけは何だったのでしょうか。

柿田さん:私は10代で子どもを出産して仕事、家事、育児に明け暮れていました。それから約20年が経ち、子どもたちが独立して自分の時間に余裕ができたので「何に挑戦してみたいな」と思ったのがきっかけですね。

なぜ「おにぎり専門店」を選んだのですか?

柿田さん:私の実家が諫早市内の山あいの地形を生かした棚田米を生産していて、子どもの頃からずっと自家製米を食べ続けてきました。だからお米が大好き。いつのまにか自然とおにぎりを握る達人になっていました。

柿田さんにとって身近な料理が「おにぎり」だったと。

柿田さん:そうですね。ごはんが好き、おにぎりが好き、接客が好き。自分の好きなものを考えたら、やっぱりおにぎり専門店かなって。もちろん飲食店経営の経験なんてないので知人に相談したら、おにぎりのお店なら広さも必要ないからいいんじゃないかってアドバイスをもらえたので、今のスタイルに決めました。

そんな「米家」のコンセプトを教えてください。

柿田さん:地元でとれたお米(棚田米)を使って、本野の柳谷地区で受け継がれているオススメの食べ方を提供する、ということですね。

営業時間が平日は朝7時からとかなり早い時間からオープンされています。

柿田さん:家で朝ご飯を食べられなかった方や夜勤明けの方のために開けています。平日は朝3時台に起きて仕込み始めるのが5時。10種類程度を毎日手作りするので多い日は9kgのお米を炊いて握っているんですよ。

毎朝5時からお米9キロ!?

柿田さん:私がたくさんの中から選ぶのが好きなので、お客様にもあのワクワク感を味わっていただきたいなと思って、いろんな種類を作っていますね。実は、ずっと朝起きるのが苦手だったのですが、この店を始めてからは早起きができるようになって家族からは驚かれています(笑)。

画像はInstagramより

うちの店が地域の人たちの元気の源になれたら嬉しいですね、と少し照れたように話す柿田さん。愛情を込めて握られた色とりどりのおにぎりが並ぶカウンター越しに見せる笑顔から、人生の第二幕が上がった女性の純粋な楽しさが伝わってくるようでした。

次回は、米家のこだわりの1つ、お米についてインタビューしていきます。お楽しみに!

※取材・執筆/Komori Daigo

INFORMATION
おにぎり専門店 米家

長崎県諫早市東小路町5-6 ( Google MAP

営業時間:

月~木7:00〜17:00、日・祝9:00〜15:00(定休:金・土)

TEL: 090-8623-4143

URL:https://komenoie.official.ec/