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今年(2024年)、10周年の節目の年を迎える諫早市の「炭火焼鳥ひょっこ」。木目調の和モダンな雰囲気の店内には、1階にカウンターとテーブル席が4つ、2階に30~40名ほどが入ることができる座敷スペースが設けられ、週末になると多くのお客様で賑わっています。
そんなひよっこの魅力のひとつが大将である宇土達也さん(36歳)。普段しゃべっている時は気さくなお兄さんという感じの宇土さんですが、「美味しくなる研究をするのが楽しい」と語るほど料理への深い探求心と好奇心を持っていらっしゃいます。
20代で地元・諫早に自分の店を構え、宇土さんがお客様に料理の腕を振るってきたひよっこも気づけば10年。そこで、2014年のオープンから今日を振り返りながら、炭火焼鳥ひょっこのこれからを伺っていきたいと思います。
宇土さん:いやもう、あっという間でしたね。ちょくちょくトラブルや大変なこともあったんですけど、自分のやりたいことをやってお金をいただいているので本当に楽しくて。個人的には「もう10年経ったの?」って感覚ですね。
宇土さん:当時は移転前の小さな店舗でしたし妻も働いていたので、早い段階で「テイクアウトだけやろう」と割り切って営業することができました。20代からずっと飲食業界にいたので、夕方に店を閉めて夜は家で過ごすというのはすごく新鮮な体験。休業期間も妻や子どもとゆっくり過ごせる時間ができたと前向きにとらえていました。
宇土さん:本諫早エリアで積み上げてきた実績と知名度を生かすために、旧ひよっこの店舗から徒歩1分くらいの物件を選びました。常連さんや地域の方々がリニューアル前にも関わらず新店舗での予約を入れてくださっているは本当に嬉しかった。オープン3日目には「この店は大丈夫」と確信しましたね。
宇土さん:この地域に住んでいる人や働いている方にとって“あるのが当たり前”の店になれたことは料理人冥利に尽きるというか、本当にありがたいこと。生涯現役でウマい焼き鳥を作り続けたいので、健康に気を付けながら元気にやっていければと思います。
宇土さん:ひとつはお客様にとって「諫早で一番の店」になること。一番って美味しさだったり、接客だったり色んな基準があると思うんですけど、よりたくさんのお客様に「なんだかんだ、ひよっこが一番さね」と感じていただけるように、この店を盛り上げていきたいです。
宇土さん:ひとりで回すことができるくらいの小さな店で、自分の好きな時間に開けて自分の好きな料理を作って出すこと。まだまだ当分先の話ですが、昔から思い描いているゴールのひとつなので、実現できるように今を頑張っているんですよ。
宇土さん:某ドキュメンタリー番組みたいな質問ですね(笑)。そうだなぁ・・・。カッコつけた言い方になるかもしれませんが、「正解がないからこそ突き詰めていくもの」だと思います。
宇土さん:その通り。焼き鳥っていろんなメニューがあって焼き方も刺し方も正解がないんです。だからこそ、その奥深さが焼き鳥最大の魅力。いつか「俺の焼き鳥のゴールはこれだ」と胸を張って言えるように、これからも美味しさを追求し続けたいですね。
時刻は午後5時半。仕事を終えた人々が家路につき始めた頃、炭火焼鳥ひよっこでは暖かみのある外灯の光がイエローの看板を照らし始めます。香ばしい焼き鳥の匂いに釣られるように、ひとり、またひとりと扉の中へ。賑やかな店内ではお客様が思い思いに食事とお酒を楽しんでいます。
カウンター越しの厨房ではオーナーの宇土さんが慣れた手つきで焼き鳥台に乗った串物を回転。炭火の放射熱が食材にまんべんなくいきわたるように、慎重に炭ばさみで火加減を調整する姿はまさに焼き鳥職人です。
いつか自分自身で満足できる最高の1本を求めて。求道者さながらの料理への探求心を燃やす宇土さんのアツい情熱に、乾杯!!
取材・執筆/Komori Daigo
長崎県諫早市東小路町13-11 ( Google MAP )
営業時間:
17:30~00:00(火曜定休)
TEL: 0957-47-6972