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諫早市中心部のアーケードにある商業施設アエルイースト内に店舗を構えるBASE café。
代表の陣野真理(じんの・しんり)さんは、BASE caféの運営を行う一方で、商店街や地域の活性化に取り組んできました。
直近では諫早市より委託を受け新幹線開業イベントの主催者として活動。
まだ30代ながら経営者と活性化イベント主催者という2足の草鞋を履いている陣野さんに、
「地元生産物のブランド化」と「地域の活性化」についてお話を伺いました。
陣野さん:これはアボカドを育てている諫早のみかん農家さんから相談があって考えたメニューです。みかんを栽培している傾斜を利用して生産している国産アボカドで、濃厚さとクリーミーさを活かしたスパイスチーズケーキとケーク・サレになっています。
陣野さん:地元の食材を使ったメニューをアピールする中で、生産者の方の目に留まって相談にいらっしゃるということが多くなりました。ご依頼いただいての商品開発は私たちにとっても1つのチャレンジ。諫早産アボカドもサンドイッチにしてほしいという要望があったのですが、まだ収穫量が多くないためサンドイッチで商品化してもすぐ品切れになってしまうという懸念がありました。
せっかくメニュー化しても商品が作れなければ店のお客様のクレームにつながりますし、何よりブランド力向上の広報にはつながらないのではないか。試行錯誤を繰り返しながら辿り着いたのがケーキでした。
陣野さん:諫早だけで完結しない、ということですね。コロナ禍で商店街イベントを企画した時に自分たちだけでやってもできることが頭打ちだなと感じていました。そこで、あくまでも諫早は新幹線の駅がある玄関口という立ち位置で、島原など周辺エリアと連携しながら行うことを意識しましたね。
陣野さん:どこと誰とをつなげるとどういう化学反応が起きるのか、ということを常に意識しています。ありがたいことにたくさんのお店に出店していただき新幹線開業イベントは大盛況。今回の企画を通じて、「諫早がどう変わっていくのか」「諫早にどういう未来があるか」ということを考える良いきっかけになりました。一過性のものにならないようにしっかりコンセプトを持って今後も取り組んでいきたいと思います。
陣野さん:一次産業と三次産業が盛んなところですね。どちらか一方が諫早より盛んなところはたくさんありますが、両方がしっかり揃っている地域はあまりないと思います。平地も山も海もあるので、地元の食材とそれを提供するお店があるというのは諫早のストロングポイント。今、動いている「いただきプロジェクト」では小長井の牡蠣を使った商品を諫早市内の店舗で提供して人を呼び込むという取り組みを行う予定です。
陣野さん:いただきプロジェクトは諫早の話ですが、「その土地の持つポテンシャルを見つけて洗って、顧客が興味を持つ出し方をする」というのが地方創成で大事なこと。今は諫早産の「ながさき黄金」で芋焼酎や諫美豚カレーのレトルトパックを作っていて、これから日本だけでなく海外にもPRしていきたいと考えています。
諫早で生まれ育ち、諫早の活性化に関わってきた陣野さん。プロデューサーのような発想力とコミュニケ―ション力を兼ね備えた若き経営者の目には、ますます盛り上がっていく諫早の未来予想図が映っているようでした。
※取材・執筆/Komori Daigo
長崎県諫早市栄町2-15 アエルイースト1F ( Google MAP )
営業時間:
10:00~20:00
TEL: 0957-47-5210