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長崎県大村市にある居酒屋「うぐいす家」。3代目店主の松永振一郎さん・奈美さんがご夫婦で営んでいるこの店は、創業昭和28年と半世紀以上にわたって市民に愛されてきた知る人ぞ知る焼き鳥の名店です。
「食材はできるだけ地場のものを仕入れるようにしています。そう、地産地消。あとは新鮮なものは新鮮なうちに提供することも心がけていますね」
初代(奈美さんの祖父母)が営業している時には数種類の焼き鳥にちょっとしたフード&ドリンクくらいしかなかったうぐいす家も、今では地元食材を生かしたバリエーション豊かな料理が献立表にズラリ。今回はうぐいす家の料理とドリンクに対するこだわりや想いを松永さんご夫妻にインタビューしていきますよ。
奈美さん:ウチは焼き鳥屋として創業したので、タレや肉の品質、焼き加減は親子3代にわたって受け継いでいます。特にタレは70年前から継ぎ足して使っている“うぐいす家”の歴史そのもの。やっぱり譲れない部分は多いですよね。
奈美さん:どの料理も「美味しい」と食べていただけるのは嬉しい。でも、焼き鳥に関してはお客様も長年食べ親しんだ方が多いのでごまかせないんですよ。だからこそ「うぐいす家の焼き鳥の味は変わらないね」と言っていただけるよう努力を重ねています。
奈美さん:母と私でお店をやりながら少しずつ増えていった感じですね。今はどのメニューもウチの定番。その分、突き出しには旬の物を使った料理を出したり、私たちが作ってみたい挑戦的な料理を出したり・・・。お客様に「これどうです?」って聞いて反応が良いものは定番メニューに昇格することもあるんですよ。
振一郎さん:その中でもアサヒの生ビール(プレミアム熟選)はすごく評判がいいですね。私自身ビール好きで美味しくなる注ぎ方の研究をした結果、これがベストだ!という状態の泡の作り方がわかったんです。一口目が一番おいしく感じるビールだからこそ、なめらかでクリーミーな泡が決め手でした。
振一郎さん:はい。そしてなんと2020年にアサヒビールの「うまい!樽生認定店」に選ばれたんですよ。かなり厳格な覆面審査なので認められるにはかなりハードルが高いと聞いていたんですが、ある日突然、認定証が送られてきて。本当にびっくりしましたね。
振一郎さん:あとは日本酒の「庭のうぐいす」もおすすめ。久留米にある山口酒造場が製造している地酒で、フレッシュでドライな口当たりながら深い味わいが特徴。生酒は季節で商品を入れ替えていますが、「庭のうぐいす」は定番商品として楽しんでいただいています。
振一郎さん:でしょう?久留米の地酒だから取り寄せは難しいかなと思っていたんですが、酒屋の友人が「できるよ」と言ってくれて。ワインを選んでくれているのもその友人。本当に私たちの周りには支えてくださる方がたくさんいてくださって感謝しかないですね。
奈美さん:いくら美味しいものを提供しても店内がバタついていたら嫌じゃないですか。だから私たちが余裕を持つことも大事。これからも老舗の味を守るという部分は譲らず、でもお客様がゆったり心地よく過ごしていただけるようにやっていけたらと思います。
現在の場所へのリニューアル移転から約10年。昭和の風情が残る焼き鳥屋から和モダンでオシャレな居酒屋へと変貌を遂げた「うぐいす家」には、長年通う常連客に加えて女性のお客様もかなり増えたといいます。
「家族経営なので店舗もスタッフも小規模ですが、どのメニューを食べても満足していただけるように一生懸命やっています。お客様が『おいしかったよ』と言って帰っていく姿を見るのが一番のやりがいですね」
あなたの美味しかったを聞きたくて・・・、なんてテレビのドキュメンタリーでありそうじゃない?と笑う振一郎さんと奈美さん。おふたりの人柄をかんじるほっこりした空間でいただく創業70年の味、ぜひ一度、食してみてはいかがでしょうか。
取材・執筆/Komori Daigo
長崎県大村市本町397−1 ( Google MAP )
営業時間:
18:00~23:00(火曜定休)
TEL: 0957-53-5837