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2020年から世界的に大流行した新型コロナウイルス。日本でも全国一斉の緊急事態宣言が発出されるなど、未知の病気に対する大掛かりな感染対策が打ち出されました。その中で大きな影響を受けた分野のひとつが飲食業界。外食自粛、休業要請の余波は日本の西端・長崎県にも及びました。
諫早市にある「きりん食堂 cafe&dining+zakka」。他の飲食店と同じように突然の苦境に立たされたオーナー夫妻は「テイクアウト」に活路を見出します。コロナ禍というピンチをチャンスに変えて乗り越えた林田悠子さんに、当時の想いとこれからの展望を伺いました。
林田さん:やっぱりコロナ禍ですね。特に2020年の春は全国的な緊急事態宣言で一ヶ月ほど休業することになりました。スタッフやお客様の安全のためとはいえ、一ヶ月ほど店を閉めていたので不安も大きかった。そんな時に常連さんがすごく気にかけてくださったり、休業明けすぐに来てくださったり・・・。自分たちが思っている以上に応援してくださる人たちがいらっしゃったことが嬉しかったですね。
林田さん:テイクアウトメニューですね。コロナ禍において多くの人が自宅で過ごすようになったことで店の味を家庭で味わえるお弁当のニーズが高まっていることに着目。元々、オードブルのテイクアウトに対応していてノウハウがあったので、きりん食堂らしいお弁当を作ろうと考えたんです。
林田さん:お客様のおうち時間を彩るようなお弁当にしたいと、和牛粗挽きハンバーグや唐揚げ、タコライスなどランチ・ダイニングの定番人気メニューをテイクアウト化。そのほかにミニサイズのオードブルや一品料理もラインアップに加えました。
林田さん:現在は事前注文制でのみ承っています。オードブルは前日までの予約制。内容は日によって変わります。お弁当は来店時のご注文も可能ですがお待たせする時間が長くなりますので、スムーズな受け取りをご希望の場合は電話注文をお願いします。なお、配達には対応していませんのでご注意ください。
林田さん:第一回目(2020年5月)は休業中だったので、この取り組みでまとまった注文をいただけたことは本当にありがたかったです。自分たちの作ったお弁当で地域の子どもたちが笑顔になって、医療重視者の方々の支援につながる。大変な時期でしたが地域で支えあう素敵なサイクルの一員として協力できたことはすごくいい経験になりました。
林田さん:一番はお子様連れのお客様が安心して来店できる場所であり続けること。そのためには料理のクオリティはもちろん、私たちスタッフの親しみやすさも大切なのかなと思います。これからも地域の皆さんに足を運んでもらえるような場所へと育てていきたいですね。
「メニューや時間も時代やニーズに合わせて少しずつ変えていけたら、と思っています」とほほ笑む林田さん。夫婦二人三脚でおいしい時間と楽しい料理を届ける「きりん食堂」は、今日もたくさんの笑顔であふれています。
※きりん食堂公式Instagramでは営業時間や限定メニュー、イベントなどの情報を発信しています。美味しそうな料理やデザートの映え写真もアップされていますので、ぜひフォローしてくださいね。
取材・執筆/Komori Daigo
長崎県諫早市八坂町7-17 ( Google MAP )
営業時間:
昼/11:30〜16:00、夜/17:30~21:00
※定休日:月曜、火曜夜
TEL: 0957-22-4910