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今年(2024年)、開業から10周年を迎える大村市の精肉店「ハラトミート」。2023年には事業拡大のため大通り沿いにある現在の店舗に移転し、厳選した国産肉や自家製のお惣菜、手作りの揚げ物&お弁当など充実の品ぞろえで地域の食卓を支えています。
「リニューアルしてからは揚げ物系の惣菜や手作りの弁当を大きく打ち出したこともあって、地元のお客様はもちろん、近くにある運転免許試験場へ免許の更新や試験に来た市外の方も立ち寄ってくださるようになりました」と話すのは代表の原冨政美さん。
今回のインタビューでは10周年のアニバーサリーという節目の年を迎える「ハラトミート」の“これまで”と“これから”を原冨代表に伺っていきたいと思います。
原冨さん:立地が大通り沿いになったこと、新たな目玉として揚げ物や弁当を充実させたことで、移転前よりも来店客数が倍くらいになったかな。元々のお客様のニーズに応えつつ、新たな顧客層が開拓できましたし、1年目の成果としてはまずまずかなと感じています。
原冨さん:地域の常連さんが高齢になってきたことですね。十年ひと昔。以前は元気に車を運転していた方でも免許を返納したという話もよく聞くようになりました。ご来店いただく回数が減った代わりに「配達してくれん?」という声が多くなり、配達対応が増えましたね。
原冨さん:ありがたいことですよね。ウチを贔屓にしてくださるお客様はお肉のこだわりが強い方が多いのですが、配達の依頼の時も「任せるけん、いいやつ持ってきてよ」と言ってくださるんです。やっぱり商売は信頼で成り立っていますので、これからも変わらず「お肉の品質」と「お客様とのコミュニケーション」で積み重ねていきたいと思います。
原冨さん:やっぱり対面販売でお客様とコミュニケーションができることですよね。量り売りをしながら雑談する中でお客様の人柄や嗜好に気づいたり、美味しいお肉の調理法を伝えることができたり・・・。気軽にお客様の反応を聞けることがこの仕事のやりがいですね。
原冨さん:情熱というか、お肉が好きなんですよね。子どものころから料理をやっていて、おいしいお肉を食べるのが好きだったから一生懸命勉強してここまでこられたのかなと。今でもいかにお肉の美味しさを引き出すことができるのか、ということは常に考えているんですよ。
原冨さん:第2回の記事でお伝えした通り、山間部や市街地から遠いところなど配達エリアを拡充していくこと。配達用の車も増やしたいですし、ゆくゆくはお肉以外の食料品や生活用品を取り扱う移動販売サービスを行って買い物弱者の方をサポートしていけたら嬉しいですね。
開業から10年。私のまちのお肉屋さんとして親しまれてきたハラトミート。地域の方々に支えられてここまでくるとこができたと原冨代表は振り返ります。
「オープンの頃に家族に連れられて来ていた小学生が今では立派な社会人。『子どもの頃に食べた味が忘れられなくて、大人になったら自分のお金で買うのが夢だったんです』なんて教えてくれるお客様もいて、その度に嬉しさとまだまだ頑張るぞという気持ちが湧き上がってきますね」
これからもお肉の品質とお客様とのコミュニケーションにこだわり続けたいと話す原冨さん。その目には郷里への恩返しと肉のプロとしての矜恃が宿っているようでした。
取材・執筆/Komori Daigo
長崎県大村市古賀島町525 ( Google MAP )
営業時間:
平日10:00~9:30、日・祝日10:00~19:00(水曜定休)
TEL: 0957-56-8982