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今年(2024年)7月、JR大村駅近くのショッピングセンター・コレモおおむら内に新しい手作りパン屋さんが誕生しました。お店の名前は「デイリーベーカリーdaidai」。木目と白を基調としたナチュラルな雰囲気の店内にはさまざまな種類のパンが並び、毎日、多くのお客様が訪れています。
daidaiの前身は、長年この場所で大村市民に愛されてきた本格石窯ベーカリーキートス。“良質な小麦粉から手作りで焼き上げる”というキートスの伝統を受け継ぎながら生まれ変わったdaidaiは、“懐かしくて新しいベーカリーショップ”として、毎日食べたくなるような手作りパンを販売しています。
そんなdaidaiの魅力をInstagramを通じて発信しているのが山﨑やよいさん。パン職人としての経験を買われてオープニングスタッフとして採用され、20代ながら副店長を任されています。そんな彼女にパン職人を目指した経緯を尋ねてみると、愛らしい笑顔の奥に秘めた夢を追いかける情熱を聞くことができました。
山﨑さん:高校生の時ですね。私が通っていた諫早農業高校の食品科学科ではパンを作る授業があるんですよ。実際に小麦粉からパンを作ってみると「面白いな」と思うようになって。時間があれば自宅で手作りパンを焼いていました。でも、それはあくまでも趣味の範囲。当時はパン職人になろうとは全く考えていませんでしたね。
山﨑さん:高校卒業した後は地元の工場に就職。仕事は楽しかったのですが、社会人として働く中でだんだんと「手に職をつけたい」と思うようになったんです。自分のやりたいことはなんだろうと考える内に行き着いたのがパン職人。一念発起して仕事を辞め、一人暮らしをしながら福岡の専門学校に通ってパン作りを本格的に勉強しました。
山﨑さん:その後、福岡市のホテル内ベーカリーのパン製造スタッフとして勤務。50年以上の歴史あるシティホテルだったので裏方でも高いレベルを求められました。しっかりと統制がとられた組織の中での業務は、私にとっては大きな経験。厳しさの中でパン職人としてはもちろん、人間としても成長できたと思います。
山﨑さん:実はパン職人を目指した時から、地域の人たちが買いに来るような“街のパン屋さん”で働きたいという想いがあったんです。ただ、福岡で募集はあまりなくて母に相談したら「長崎で探してみてもいいんじゃない?」と言われて…。調べてみたらdaidaiの求人があって、自分の理想にも近かったので運命を感じながら面接に応募しましたね。
山﨑さん:採用の時に「副店長をやってもらえないか」という打診はあったのですが、役職経験がなかったので断ったんです。でも、オープンから2ヶ月経った頃に「もうそろそろ…」と言われて。正直、肩書きに見合う仕事ができるか不安もあるのですが、製造・販売どちらのスタッフもサポートしてくださるので、頑張っていきたいなと思っています。
山﨑さん:家族みたいな安心感がありますね。新商品や季節限定のパンも、社長のトップダウンではなく、スタッフみんなでアイデアを持ち寄って開発しているんですよ。お客様からは「いろんな種類のパンがあるので、選ぶ時間がとても楽しい」という声もいただいています。これからも食べたら思わず笑顔になるようなモチモチのパンをたくさん作っていきたいですね。
若者らしいフレッシュさと愛嬌のあるスマイルで、オープンしたばかりのdaidaiを盛り立てている山﨑副店長。店舗を運営する中で大切にしていることを聞くと、こんな答えが帰ってきました。
「お客様と接する機会も多いので、気軽に声をかけていただけるような立ち振る舞いには心がけています。例えば、声のトーンを一段上げて説明したり、笑顔で柔らかな言葉遣いをしたり…。スタッフ同士の雰囲気の良さもお店の印象につながりますので、お互いにリスペクトしながら話をするようにしています」
そんな山﨑さんが担当しているInstagram公式アカウントも元気いっぱい。スタッフならではの新商品紹介やイベント情報など、daidaiの魅力を画像と動画で発信していますので、ぜひ、フォローしてみてくださいね♪
取材・執筆/Komori Daigo
長崎県大村市東本町604 (コレモおおむら内) ( Google MAP )
営業時間:
8:00~19:00(月曜定休)
TEL: 0957-51-0398