にじいろ#3 カヌレの魅力を最大限に引き出すために。毎朝オーブンで焼き上げるというこだわり

にじいろ

雲仙市小浜町にあるオーダーメイドケーキと焼き菓子の店「にじいろ」。店主の川原香理さんが手作りしているパウンドケーキやアイシングクッキーなど素朴で美味しい焼き菓子を求めて、地元の人はもちろん観光客も坂の上の可愛らしいお店を訪れています。

「ウチで一番人気の商品はフランスの伝統的な焼き菓子・カヌレ。お客様から『カヌレはこんなにおいしいとは知らなかった！』とお褒めの言葉をいただくくらいの自信作です」

一番おいしい焼きたてを購入するために開店の10時に合わせて来店する人もいるほど人気の「にじいろ」のカヌレ。そんな川原さん自慢のお手製スイーツの魅力についてお話を伺っていきたいと思います。

外はカリカリ、中はしっとり。買ったその日のうちに食べるのがベストなんです

たくさんある焼き菓子の中からカヌレをメインにしようと思ったのはなぜでしょうか。

川原さん：にじいろは「街の人のためにオーダーメイドケーキを作りたい」という想いからスタートしているのですが、そういうケーキはハレの日の特別なもの。この小浜でお店を成り立たせていくためには地域の人の生活や温泉街への観光客にも目を向けた方がいいなと思ったんです。

そこで注目したのがカヌレだった。

川原さん：元々、カヌレにはあまり興味がなかったのですが、たまたまプレゼントされたカヌレがすごくおいしくて。もうハマってしまってプライベートで作るようになったんです。まだ独立する前だったので職場に持って行って同僚のパティシエに感想を聞いたりして。評判も良かったですし、流行りが続いていたこともあってカヌレを看板商品にしようと考え付きました。

小浜の人や観光客の方にも人気のカヌレ。おいしさへのこだわりを教えてください。

川原さん：やっぱり、毎朝焼いたものを出しているというところですね。カヌレの魅力の1つは「外はカリカリ、中はしっとり」という食感。ただ、焼き上げてから1日経つと内側の生地に含まれる水分が表面に出てきてフニャっとしてしまうので、お客様には「今日中に召し上がっていただくとおいしいですよ」とお伝えしています。

バニラにチョコ、オレンジ、コーヒー、アールグレイ、雲仙茶。フレーバーの種類も豊富ですよね。

川原さん：食感以外にも楽しんでいただけたらと、6種類のフレーバーを用意しているんですよ。それぞれ使用する素材にもこだわっていて、例えば「バニラ」はオーガニックのバニラビーンズを入れていますし、「チョコ」はチョコパウダーと溶かしたチョコを生地に練り込んでいます。

地元の特産品を使った雲仙茶カヌレも小浜ならではのフレーバーだと思います。

川原さん：ありがとうございます。「雲仙茶」は地元で採れた茶葉を細かく砕いた粉末を入れることで、緑茶の爽やかな味わいに。「コーヒー」は食べやすいように少し練乳をいれたり、「アールグレイ」もしっかり煮だしてミルクティーの風味を出したりと色んな工夫をしているんですよ。

昨年（2023年）の秋には季節限定の「さつまいもカヌレ」を販売されました。

川原さん：生地にさつまいもが入っているので、さつまいもカヌレを調理すると店内には焼き芋のようないい香りが漂っていましたね。秋限定フレーバーだったのですごく人気がありました。毎日、全種類を作るのは大変ですが、お客様の笑顔を見ると頑張ろう！と思いますね。

最後に、にじいろの焼き菓子のPRをお願いします。

川原さん：にじいろにはカヌレにパウンドケーキ、クッキーなどシンプルでおいしい焼き菓子がたくさんあります。保存料などは使わずに素材の味を生かして丁寧に手作りしていますので、ぜひ一度、ご賞味いただけたら嬉しいです。

美味しい手作りお菓子のコツを質問すると「焼き菓子やケーキを作るときに一番重要なのが計量。きっちり丁寧に材料を量って手順通りに調理していけば誰でもある程度はできるんです。でも、自宅でやろうとすると片付けまで含めてなかなか大変。そんな皆さんの代わりに『私が作りますね～』って感じで日々、厨房に立っています」と笑いながら教えてくれた川原さん。

そんな川原さんがお客様に様々な情報を届けようと力を入れているのがInstagram。今回紹介したカヌレはもちろん、焼き菓子や洋菓子、オーダーメイドケーキ、季節限定商品などを投稿していらっしゃいますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

取材・執筆／Komori Daigo

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