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暮しを楽しむの手帖
パオクレープミルク長崎店#4 夢は長崎での店舗展開。地域の人たちが気軽に足を運べる場所にしていきたい

長崎県雲仙市のロードサイドに店舗を構える「パオクレープミルク長崎店」。約20種類の手包みクレープ等を販売しているこの店は2017年に改装を行い、商品を販売するショーケース&レジカウンター、お客様がゆっくり過ごすことができるカフェコーナー、そして大量生産を可能にする製造ラインを有した店舗兼工場へと大幅にリニューアルしました。

「それまでは両親が営んでいた洋服屋がメインだったのですが、福岡で事業展開している弟と足並みをそろえるためにクレープを事業の主軸に据えました。導入する設備や新作レシピの提供などサポートを受けながらここまでやってきたという感じです」

そう話すのはパオクレープミルク長崎店を経営する株式会社MILK&レシェンテの代表・綱田晴樹さん。事業の舵を大きく切った2017年から約7年が経った今、これまでの手ごたえとこれからの展望を伺いました。

リニューアルで苦労をしたからこそ、今のパオクレープミルク長崎店がある

2017年に工場を建てるなどパオクレープ長崎店を大きくリニューアルなさいました。リニューアルから今日までで印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

綱田さん:今の機械に慣れるまでは本当に大変でしたね。導入してすぐは福岡の工場から応援が来てくださったんですが、しばらくたってからは作業を教えるのは私ひとり。毎日、焼き方、生地の広げ方、包み方を自分でも勉強していました。

ラインを止めるわけにはいかないですからね。その中でスタッフへの指導とご自身の勉強。大変だったと思います。

綱田さん:製造が落ち着くまでに1年くらいはかかったかな。そうそう、設備を導入する前に福岡へ見学に行ったのですが、規模もスピードも段違い。右手と左手で同時に2個包んだりするスタッフさんもいて本当に驚きました。

それはすごい。

綱田さん:他にも大晦日の朝に生地を焼く機械が全く動かなくなったこともありましたね。機械を作った人が鹿児島から飛んできてくださって、なんとか午後には稼働。午前中で終わる予定が夕方までかかって皆で作り終えたのも良い想い出です。

現在の客層はいかがでしょうか?

綱田さん:お客様の多くは地域にお住いの方なのですが、雲仙という街の特性なのか観光客の方もいらっしゃいます。特に福岡・佐賀からの旅行客の方はショーケースを見て「あ、このクレープ!長崎にも専門店あったんだ」と驚かれますね。

パオクレープミルクの知名度の高さが伺えます。ところで、綱田さんが感じていらっしゃる長崎店の課題はなんでしょうか。

綱田さん:やっぱり生産数をどう増やしていくか、ということ。今はスーパーへの卸しを中心に事業展開しながら近隣の催事やイベントへの出店も行っています。ゆくゆくは県内の新店舗展開も視野に入れながら、長崎らしくコツコツとやっていきたいですね。

確かに、長崎県内の専門店はここだけですもんね。

綱田さん:ショッピングセンターでテナント営業していた頃から、この町で暮らす人にとってウチの手包みクレープはあって当たり前のもの。もし新しい店舗がオープンしたら、その地域の人たちにとって気軽に立ち寄ることができる親しみのある存在にしていきたいと思います。

ご両親が始めた手作りクレープの味を引き継ぎ、のれん分けして福岡を中心に事業を展開している弟さんと一緒に「パオクレープミルク」を盛り立てている綱田さん。長崎県内への直営店舗オープンという夢を語っている表情はキラキラと輝いています。

そんな綱田さん。プライベートではもう1つ夢があるそうです。

「いつかまた料理をやりたい、というのはありますね。今も家族に料理を作ることはありますがハンバーグとか子どもが希望するものばかりなんで(笑)。料理の仕事を辞めてから10年以上経つので、もう一度勉強しなおして福岡あたりで和食の店を出せたら最高ですね」

取材・執筆/Komori Daigo

INFORMATION
パオクレープミルク長崎店

長崎県雲仙市国見町神代己315-1 ( Google MAP

営業時間:

9:00~19:00

TEL: 095-778-1315

URL:https://milkweb.jp/