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外はカリっと、中はふわふわのたこ焼きで、創業から40年経った今でも根強い人気を誇る昔ながらのたこ焼き屋さん「たこやきたこ助女の都口店」。インターネットの口コミを覗いてみると、
「タコが大きめで食べ応えがあって美味しい!」
「駄菓子のような甘いソースにたこ焼きのカリッとした感じがGOOD」
「子どもの頃から大好きで、大人になった今でもよく買いに行っています」
といった高評価のレビューが多く並んでいます。
その美味しいたこ焼きを作っているのが店主の原口博明さん(70歳)。なんと今回の記事では、この道40年の大ベテランである原口さんにお願いし、実際にたこ焼きづくりの様子を拝見させていただけることに!後半はできたてのたこ焼きを記者が食レポ。粉モン老舗の味を皆さんにお伝えしていきますよ。
原口さん:まず、しっかり熱した鉄板に油引きで油を塗る。そしたら、チャッキリに生地を入れ、穴の1/3程度、注いでいきます。ゆっくりやると焼き上がりにムラが出てくるけん、素早く丁寧に。そいで次はタコ。刺身用のやつを大きめサイズにぶつ切りにして穴にどんどん入れていきます。
原口さん:タコの次は1cmくらいのさいの目切りにしたキャベツを全体にちらす。その上から自家製の天かすば、穴が埋まるくらい投入していていきます。味のコクを出したり、表面をカリっと焼き上げたりと重要な役割を担う天かすをたっぷり入れるのがミソ。そして、具材でぎゅうぎゅうになった穴に、もう一度チャッキリから生地を一気に流し込みます。
原口さん:火加減ば細かく調整しながら焼いていきます。鉄板の場所によって火の通りやすいところとそうでないところのあるけん、生地の状態ばしっかり見る。あふれた生地が固まってきたら格子状に切って返します。こん時のポイントは生地が固まりきる前にひっくり返すこと。そうすることで中がふんわりしたたこ焼きになっとですよ。
原口さん:焼きあがったたこ焼きをパックに入れたら、自家製のオリジナルソースをたっぷりと塗って、魚粉と青のりば振りかけたら完成です。回転の速いたこ焼き屋だと5分くらいで提供されるとやけど、ウチのは生地の濃度は極限まで薄くしとるけん、完成まで10~20分くらいかかる。その分、ウマかですけん、ぜひ食べてみてください。
原口さん:たこ焼きの生地を薄くすると、かなり高いレベルの焼き技術が求められるとですよ。昔、何人かのアルバイトに焼かせてみたことがあったけど、3年くらい経ってもダメダメで。かく言う私も、それなりに納得できる焼き方ができるようになったのは10年目くらいやったかな。
原口さん:ありがとうございます。この“外はカリっと、中はふんわり・やわらか”の良い塩梅がウチの美味しさの秘密。タコも朝仕入れた刺身用なので食べごたえがあって新鮮かとですよ。ソースは長崎ならではの金蝶ソースばベースに3時間かけて仕込む自慢の味になっとります。
原口さん:得意・不得意が分かれるけん、紅ショウガはたこ焼きの中には入れずに、お客様がお好みで使えるようにしとっとですよ。たこ焼きと一緒に食べて味変するのもよし、濃いめのソースでこってりした口の中を紅ショウガでさっぱりさせるもよし…。マヨネーズも別売りで販売しとるので、マヨたこ焼きが好きな人は良く一緒に買っていかすね。
原口さん:いやいや、長くやっとってもまだまだ改良できるなと思っとうですよ。だって、粉もんは気温だったり湿度だったりその日の天気で練り具合が全然違うとですよね。今のたこ焼きに満足はしとりますけど、完璧かといわれるとそうじゃない。70歳になってもこの奥深さに挑戦できるとがたこ焼き職人の生きがいですたい。
半世紀以上続く老舗たこ焼き屋の現場レポート、いかがだったでしょうか。
原口さんが長年かけて研鑽を積んでいるたこ焼きの食感、創業当時から約40年変わらない自家製ソース、味にアクセントをつけてくれる魚粉と紅ショウガ…。この記事を書きながら、美味しさを思い出して思わずよだれが出てきちゃうほどのインパクトでした。
ちなみに、たこやきたこ助女の都口店は曜日・時間帯によって混雑する場合があります。あまりお時間がない方や焼きたてを食べたいという方は095-843-0586へ電話予約しておくと、すぐに受け取ることができますよ。ぜひ、ご利用ください。
取材・執筆/Komori Daigo
長崎県西彼杵郡長与町高田郷600 ( Google MAP )
営業時間:
10:00~21:00(月曜定休)
TEL: 095-843-9586