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長崎市矢上町にあるイタリアンレストラン「ミカマーレ」の人気メニューと言えば、20年以上のキャリアを持つオーナーシェフ・迎雅光さんが腕によりをかけて作る3種類のパスタランチ。こだわりの食材で作るパスタは3日ごとに内容が変わるため、「今日はなんやろか?」と楽しみに来店されるリピーターの方も多いと言います。
さて、取材当日のランチのラインアップは「高菜と豚肉のオイルソース」「ベーコンとモッツァレラのトマトソース」「エビとアボカドのクリームソース」の3種類。せっかくなので、イタリアンパスタの定番・トマトソースのサラダ・ドリンクセットをオーダーしました。
厨房で手際よく調理に取り掛かる迎さん。そんなシェフの姿をカウンター越しに拝見しながら、まずは料理へのこだわりをインタビュー。後半では絶品のトマトソースパスタの食レポもしていきますよ~。
迎さん:できるだけ地場のいろいろな野菜をたくさん使うことですね。例えば、サラダってサニーレタスと千切りのキャベツとトマト・・・みたいなイメージありますけど、自分的にそれは嫌なんですよ。せっかく食事にいらっしゃるんだから、普段の食卓ではあまり食べないような季節の野菜やフルーツが入っていたら嬉しいかなと。
迎さん:基本的には地元の直売所で、毎朝自分で見に行って仕入れる食材を決めています。休みの日には諫早市や雲仙市の方に食材探しに出かけたり。そうそう、個人的に気に入っているのが地元の卯右衛門東長農園さんが育てた野菜。できるだけ農薬を使わずに栽培されているので野菜本来の味がしっかりとするんです。ベビーリーフや生食用のズッキーニなんか最高ですね。
迎さん:パスタ皿=白のようなこだわりはなかったので店の雰囲気に合うものを探しました。ネットやSNSを見ながら「この感じいいな・・・」とチェックしたり、実際に現地で見せてもらったり。それで選んだのが波佐見焼・和山窯の器。アンティーク感のあるデザインが気に入っています。
迎さん:大きさにもこだわりがあるんですよ。パスタ皿って大体20~21cmのものが多いのですが、ウチで使っているのは直径24~26cmと少し大きめ。このサイズ感にすることで、ミカマーレはパスタがメインなんですよ、ということを表現したかったんです。まだまだ欲しいデザインのお皿がたくさんあるので、機会を見つけてまた探したいなと思っています。
迎さん:水菜と豆苗を中心にビーツ、ズッキーニ、ラディッシュ、ミニトマト、夏みかん、いちごを盛りあわせています。ドレッシングはパプリカ、タマネギ、ニンジンにビネガーを入れたもの。味はもちろん、彩りも楽しんでいただける一皿となっています。
迎さん:実はサラダにはちょっとした前菜のようなものを添えています。今日はペースト状のカボチャサラダと鶏ささみのレモンマリネの2種類。日によってキッシュだったりパテだったり、魚介類を仕入れた時はカルパッチョだったり。単調になりやすいサラダの味を最後まで楽しんでいただける工夫をしているんですよ。
迎さん:実はこのメニュー、数か月前に出した時にお客様の反応が良かったので久しぶりに再登場させたんです。ベーコンとチーズのコクがあるのでトマトソースはあまり炊かずに酸味を強めに。細めのパスタを使っていますので女性でも食べやすいボリューム感となっています。
迎さん:私自身、ベーコンが大好きなんですよ。だからすごくこだわりがあって、仕込む時にベーコン特有の肉臭さを消しつつ、ほどよい燻製の香りが感じられるよう最終調整をしているんです。器に残ったソースもパスタの醍醐味。一緒に提供しているパンにつけて最後まで楽しんでくださいね。
何種類もの野菜を使った芸術的なサラダに、迎さんの技術と経験を詰め込んだトマトソースパスタ。食後に出していただいた水出しコーヒーのグラスを傾けると、口の中に残っていたベーコンの脂っぽさがさっぱりした味わいとともに喉の奥に流れ込んでいきます。
「ウチの金額はまわりの飲食店さんに比べたらちょっと割高なんですけど、その分、クオリティにはとことんこだわっています。『この金額でこんな料理を食べられるなんて・・・』と感動していただけるようなランチをこれからも提供していきたいですね」
ボリューム感もちょうど良いミカマーレのパスタランチ。まだ食べたことがない、という方はぜひ一度足を運んで味わってみてはいかがでしょうか。きっと大満足の一皿を味わうことができますよ。
取材・執筆/Komori Daigo
長崎県長崎市矢上町32−13田川ビル 101号 ( Google MAP )
営業時間:
11:00~16:00、17:00~20:00(不定休)※P2台のみ
TEL: 095-894-5881