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暮しを楽しむの手帖
ささや#3 おばんざい形式の昼膳。その優しい味わいに感動!

諫早市にある食事処「ささや」の魅力と言えば、やはり店主・松竹恵子さんが腕を振るう手料理。生産者から学んだ知識と素材の味を生かす引き算の調理でつくられる絶品メニューからは、家庭料理の素朴さ・懐かしさを感じます。

そんな「ささや」の営業スタイルは、おばんざい形式のランチを提供する昼営業(11:30~13:00)と、おいしい料理をお酒で楽しむ夜営業(17:30~23:00)の2部制。そこで今回はランチメニューの昼膳をいただきながら、ささやのおいしさの秘密を探ってみたいと思います。

料理は人が人を思いながら作り出すもの。

ささやでは毎日、松竹さんがメニューを考えられているんですよね。

松竹さん:そうなんです。気温や天気、湿度など自分が肌で感じたバロメータを参考に前日に献立をしています。例えば、寒い日だったらカウンターに多く並べるのはおでんや煮物などの鍋。注文が多いのはもちろんですが、外から入ってきたお客様がカウンターに並んでいる鍋を見て視覚的にも温かさを感じていただけるようにしているんですよ。

毎日が地元の食材をふんだんに使った「女将のおすすめ」ということですね。

松竹さん:なので、常連さんが席に座ると「今日のおすすめはなんですか」って必ずお尋ねになりますね。私も「今日は巾着の中にお年玉が入っているのと、ほほ肉と牛蒡の炊き込みなんかもあったくておいしいですよ」なんて答えたりして。お客様とのコミュニケーションのきっかけにもなっています。

お昼の営業では「昼膳(税込750円)」のみとなっています。半月盆にたくさんの小鉢が乗った“おばんざい定食”で提供しようと考えた理由を教えてください。

松竹さん:「家族の健康は家の台所から」という考えのもと、食品目に気を配って手をかけた「身体が喜ぶおばんざい」を提供したいという想いでやっています。せっかくなので今日の昼膳をお出ししましょうね。

お盆に載った小鉢それぞれに彩りがあって見た目も楽しめますね。では、いただきます・・・!(モグモグ)やさしい味付けですごくおいしい・・・!野菜が中心なのでヘルシーですし、いい塩梅でなんだかホッとします。しかも750円なんてすごくリーズナブルですね。

松竹さん:ありがとうございます。昼膳は8品+ごはん(おかわり自由)ということだけ決めてやっています。日によって内容は変わりますが、お客様が楽しめるように煮物・炒め物・揚げ物・焼き物・和え物・酢の物・・・といろいろな総菜を出すようにしているんですよ。

ごちそうさまでした・・・!続いて、夜の営業についてお話をお伺いします。夜は松竹さんの手料理を肴にお酒を楽しむ方も多いと思うのですが、人気の料理は何でしょうか?

松竹さん:鯨肉のジャガ煮しめ。諫早には昔から鯨食文化があって、その代表的な家庭料理になります。イメージとしては肉じゃがの牛肉の代わりに鯨肉が入っている感じかな。最近は県内の家庭でも鯨を食べることが少なくなってきたので、昔懐かしい鯨料理が食べられると人気ですね。

松竹さんにとって料理とはなんでしょうか。

松竹さん:人が人を思いながら作り出すもの、ですね。調理するときに大切なのは「熱を通すこと」だと思うんです。煮たり、焼いたり、揚げたり、焙ったり・・・。日本料理にはたくさんの調理法があって、それをクリアすることでおいしい料理ができあがるんです。だから決して手は抜かないようにしています。

記者がささやの料理を食べた時に去来したどこか懐かしく安心できるような温かな気持ち。「お客様が健康な体でまた明日もこの店に来てくれるように」という想いを込めながら素材の味を生かす引き算の調理をしている松竹さんの心意気を、自分が無意識に受け取っているからなのかもしれない。改めて目の前にある小鉢に盛り付けられた総菜を口に運ぶと、その優しい味わいに心が喜びに震えているようでした。

※取材・執筆/Komori Daigo

INFORMATION
ささや

長崎県諫早市東小路町9‐9 ( Google MAP

営業時間:

11:30~13:30、
17:30~23:00(定休日:日曜・祝祭日)

TEL: 0957-21-3973