あさころパン#3 大村の新しいお土産「五色塀あんぱん」開発秘話

大村市で小さいパン屋として地域の方々から愛されている「あさころパン」。
実は去年（2021年）に、大村の新しいお土産として開発したあんパン「五色塀あんぱん」を手に市長を表敬し話題になりました。

大村の観光名所をモチーフにしたパンの開発について、北川麻衣子さんにお話を伺うと、
現在の形になるまでに様々な紆余曲折があったようで･･･？

5年の試行錯誤を繰り返して生まれた大村の新定番お土産

五色塀あんぱんを作ろうと思ったきっかけを教えてください。

北川さん：大村で開業しようと引っ越した時（2017年）から、「あさころさんのあのパンばお土産に持って行こうかい」と地域の人に思っていただけるようなパンを作ろう、と考えていました。そこで、玖島エリアを散策したりドライブしたりするうちに五色塀と呼ばれる武家屋敷の塀がすごく気になって、それをイメージしたパンを作ることにしました。

おふたりの興味から大村の名所にちなんだパンになったわけですね。
完成までにはどれくらい時間がかかったのでしょうか。

北川さん：結構かかりましたよ（笑）。コンセプトを決めるだけでも１年くらいかかりましたし、オープンから去年（2021年）までずっとこねくり回しながら開発をしていた感じですね。最初は玖島あんぱんという名前で黒あんに白豆にクリームを入れたものでしたが、正直、割った感じが五色塀っぽくありませんでした（笑）。

最初は名前も違ったんですね。

北川さん：はい。実際に玖島あんぱんをはじめ歴代の開発した商品は店頭に並べました。ご購入されたお客様にいただいた感想もとりいれながら改良を行い、ココアで黒く色づけしたパン生地に白あんと生クリーム、かのこ豆を入れるという現在の形になりました。

実際に販売しながらお客様の意見も取り入れながら試行錯誤されたんですね。
ちなみに食材がそれぞれイメージしているものは何でしょうか。

北川さん：ココアを練り込んだ生地の黒は武家屋敷の瓦、中に入っている白あんと生クリームの白さは塀の漆喰をイメージ。そして色とりどりのかのこ豆で漆喰の中にちりばめられた石を表現しています。味はお殿様への献上菓子をイメージして小ぶりで食べ応えのある甘さに仕上げました。

構想から5年でようやく完成し日の目を見た五色塀あんぱんですが、
お客様の反応はいかがでしょうか。

北川さん：パッケージや商品名の文字デザインが決まったことでお土産として渡しやすくなったよ、という言葉はいただきましたね。定期的にお土産としてご購入いただけていますので、当初の目的はクリアすることができたのかなと思っています。また、時々食べたくなるっちゃんね～とお買い求めになる地域の方もいらっしゃって、完成させて良かったなという想いでいっぱいです。

北川さんご夫婦の熱意から生まれた大村の新しいお土産「五色塀あんぱん」。
冷凍で3日ほど保存がききますので、手土産としてはもちろん、市外県外からの観光客の皆様にもおすすめの一品となりそうです。

次回は2022年9月に開業5周年を迎えたあさころパンで北川さんが感じていることについてお話を伺っていきます。

※取材・執筆／Komori Daigo

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