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古くからの日本有数の温泉郷として知られる長崎県島原半島。その西側に位置する小浜温泉に「空と海と夕日の宿 寿楽」はあります。閉館した被爆者の温泉保養所をリノベーションし、2022年11月にオープンした寿楽。地元自治体の宿泊促進事業や全国旅行支援などさまざまなキャンペーンも追い風となり予約は順調に増加しています。
じゃらんや楽天トラベルといったWEB予約サイトに掲載された寿楽のページを見てみると、5点満点で約4.5点と高評価。不備を指摘する厳しい意見も見受けられますが、概ね好意的なコメントであふれています。
まだオープンから1年経っていない寿楽がこれだけ多くの方に愛されているのはなぜなのか。支配人の岩中伸夫さんにインタビューすると、良い意味で「ホテル業界に染まっていないフットワークの軽さ」と「お客様と地域を幸せにしたい」と願う優しい想いを伺い知ることができました。
岩中さん:予想していた以上のお客様にお越しいただき、とても嬉しいです。リピートのお客様の数も増えていますので、改装して新しく作った貸切風呂や半露天付客室をはじめ、オーシャンビュー、地元食材の料理、真心こめた接客にご好評いただいていると感じています。
岩中さん:お部屋にアンケート用紙を設置し、ご宿泊のお客様が気づいたことや感想を気軽に書いていただいています。WEB予約サイトの口コミにも評価の点数に関わらず、丁寧に返信することを心がけていますね。その中でご指摘いただいた点はスタッフ全体で共有し、できるだけ速やかに改善するよう対応しています。
岩中さん:例えば「客室に金庫を置いてほしい」「トイレットペーパーの目隠しがあった方が良い」というご要望。私たちも「確かに」と感じたのですぐに対応させていただきました。つい先日は、お子様連れのお客様から「フロント前の近く子どもを遊ばせる場所があったら嬉しい」というお声がありましたので、ラウンジ前のスペースにマットを敷いて簡易的なチャイルドスペースをご用意したんですよ。
岩中さん:現状の課題の1つが団体のお客様の宴会スペース。当ホテルの食事はラウンジで召し上がっていただくので「大勢でお酒を飲みながらワイワイするのは気が引ける」「もう少し静かに食事がしたかった」というご指摘もいただきます。今はパーテーションで仕切ったり、空いている広めの客室を宴会所としてご案内したりと対処をしていますが、そろそろ本格的に宴会専用の部屋を確保したいと考えています。
岩中さん:元々、寿楽はオーナーの「小浜温泉エリアの活性化」という願いからスタートした宿泊施設です。だから、この地域でナンバーワンになりたい、オンリーワンになりたいというよりは、ひとりでも多くの方が小浜温泉という場所を訪れるための選択肢の1つになることが現状の大きな使命だと思っています。
岩中さん:私たちが目指すのは“あらゆる世代のお客様にもご満足いただけるような場所”。これからもお客様がゆっくりと温泉を満喫していただき、また来たいと思っていただけるような宿にしていきたいと考えています。まだまだ至らない点は多々ありますが、ぜひ長崎や島原を訪れた際には当ホテルをご利用いただければ嬉しいです。
「ご宿泊するお客様の満足度を高めるためには、おもてなしする私たちスタッフが幸せであることが大切だと感じています」と話す岩中支配人。フロント、清掃、調理、入浴設備の管理、営業などさまざまな部門が連動して動くことで快適なサービスを提供するホテルにとって、地域で暮らす人材はとりわけ重要な経営資源と捉えていらっしゃいます。
スタッフひとりひとりが責任をもって楽しく仕事をする。そのスタッフの心身の健康に十分に気を配る。この好循環こそが真心のこもった接客と真摯な業務姿勢を生み出し、高い評価につながっている・・・。お客様も、スタッフも、幸せに。そんな優しい想いがあふれる寿楽がどう成長していくのか、これからがとても楽しみです。
■寿楽のWEB予約は「じゃらん」と「楽天トラベル」から可能です。
・じゃらん
・楽天トラベル
取材・執筆/Komori Daigo
長崎県雲仙市小浜町北本町942-8 ( Google MAP )
TEL: 0957760660