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暮しを楽しむの手帖
山幸#4 お客様に喜んでほしい。二代目マスターの心意気

お手頃な価格で本格的なお寿司や居酒屋メニューを味わえる「割烹寿司山幸」。有明海、橘湾、大村湾の3つの海と北に広がる多良岳に囲まれた自然豊かな諫早でとれる旬な食材を活かした料理で諫早市民に愛されてきた名店は今年(2023年)で創業42年を迎えます。

そこで、今回は二代目として店を切り盛りする山﨑竜也さんに、お客さんへの想い、そして未来への展望をお伺いしました。

自分の負担が大きいことをしないことがお客様の満足につながる

2020年から世界中で流行した新型コロナウイルス。特に飲食業界は大きな影響を受けたことと思います。

山﨑さん:他の飲食店もそうだと思うのですが、感染症対策、酒類提供禁止、時短営業と本当に大変な時期でした。コロナが流行しだしてからの3年間で2階にある宴会場の稼働は0。調理担当が私だけという現状も重なり、何も使わないよりは・・・と宴会スペースを店舗として貸し出しています。

現状を見据えて思い切った決断をなさったわけですね。

山﨑さん:コロナは関係なく、昔はやれていたことでも厳しいかなと感じたら変えるようにしています。例えば、ひとりで調理場に立つようになってから仕出し営業はとりやめ。少し前までやっていたランチ営業も、私の母である女将の具合が悪くなってしまったので、私も母も負担が大きくなると考えてなくすことにしました。

ずっと続けてきたことをスパッと切り替えるのはすごい決断力ですね。「できること、できないこと」の線引きをしっかりしていらっしゃるように感じます。

山﨑さん:そこをちゃんとしておかないと、料理の質が落ちたり、提供までにものすごく時間がかかってしまったりして、最終的にはお客様に迷惑をかけることになると思うんです。売上をしっかりと立てることは大事だと思いますが、お客様に気持ちよく過ごしていただくことも同じくらい大切にしています。

今後の展望についてもお話を伺いたいと思います。先代の創業から40年以上続いてきた山幸ですが、二代目として今後どのようにしていきたいとお考えでしょうか。

山﨑さん:店を少し小さくしてもいいかな、と。商売っ気がないように思われるかもしれませんが、先代亡きあと6年1人でやってきて「ちょっと広いよな」と感じているんです。私の目が行き届くくらいの間取りに改修することで負担も減りますし、何よりお客様をお待たせすることが少なくなれば嬉しいですね。

店舗を戦略的に小さくすることで料理や接客の質が上がれば、自然と顧客体験の向上につながるのでとても良いと思います。

山﨑さん:ありがとうございます。何歳まで店に立つかは想像もできませんが、料理することもお客さんの話を聞くことも好きなので、体が動く限りは続けているんじゃないかなと思います。

山幸の暖簾をくぐると鼻孔をくすぐる和食の匂い。カウンターに腰かけると目に飛び込んでくる新鮮な魚の切り身。昭和にタイムスリップしたかのような懐かしい雰囲気。運ばれてきた料理をほおばると口の中にひろがる優しいおいしさ・・・。

カウンターの向こうから穏やかな表情で出迎えてくれる二代目は、今日もお客様の幸せを願いながら料理の腕を振るっています。

※取材・執筆/Komori Daigo

INFORMATION
割烹寿司 山幸

長崎県諫早市貝津町1765 ※駐車場あり

営業時間:

17:00~22:00(定休日:月曜)※現在、ランチ及び仕出しは行っておりませんのでご注意ください。

TEL: 0957250082