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長崎県の中央に位置し三方が海に囲まれた交通の要衝として古くから栄えてきた諫早市。長崎と小倉を結ぶ道として江戸時代に整備された長崎街道も市内を縦断しており、当時の歴史を現代に伝えています。
そんな長崎街道の沿線に創業40年を越えるお寿司屋さんがあると聞いて車を走らせました。諫早インターを降り、国道207号から長崎街道に曲がって長崎市方面へ。すると1分も経たないうちに「山幸」の看板が。黒い瓦屋根に白い外壁が目を引くお店の暖簾をくぐると、二代目店主の山﨑竜也さんが出迎えてくださいました。
山﨑さん:ありがとうございます。私の父が創業したのが昭和56年で、この場所に移転したのが平成元年。当時、私は中学生だったので父が和風の外観や内装にこだわった理由はよくわからないのですが、お客様からは「昔ながらの寿司屋でいいね」「木の雰囲気がよくて旅館みたい」と仰っていただくことも多いです。
山﨑さん:その看板は父が創業当時に一枚板でつくったもの。元々、外看板だったのですが、改装・増築しているうちに掛けるところがなくなってしまい、今は店内に飾っているんです。塗装が剥げたり、割れたりと古くなっている部分もありますが、それも風情が出ていいんじゃないかなと思っています。
山﨑さん:山幸を創業した父は、元は造船関係の仕事をしていました。ただ、身体を壊してしまい仕事を続けられなくなったところ、知り合いから「寿司屋をやったらいいんじゃない?」と言われて一念発起。私も小さかったのでうっすらとした記憶しかないのですが、2~3年ほど寿司職人の修行をして独立したと思います。
山﨑さん:おそらく父が飲食業界のことを全く知らなかったことがプラスに働いたんじゃないかな。私が父と同じ立場だったら、売上や家族、将来のことなど不安の方が大きくなって尻込みしちゃいますよ。当時は日本全体の景気が良かったこともあって、わからないからこそ、えいやっ!と独立できたのだと思います。
山﨑さん:家と店舗が一緒になったような作りだったので、ふすまを開けたら顔を赤らめた大人たちが宴会しているなんてことがしょっちゅうありました(笑)。新しく店舗を建ててリニューアルオープンした時は、思春期まっさかりの中学生だったということもあって居住スペースと店舗にしっかり区切りがあったのでめちゃくちゃ嬉しかったですね。
山﨑さん:ありがとうございます。店の年季の入り具合を見て「ちょっとお高そうな寿司屋」と思われている方も多いのですが、うちは『お寿司も食べられる居酒屋』という感じ。焼き物や揚げ物、お酒に合う一品料理など寿司以外のメニューも充実していますし、値段もお手ごろなのでぜひ足を運んでいただけたらありがたいですね。
その日仕入れた旬の食材を活かし、お寿司をメインに幅広いメニューを楽しめる割烹寿司山幸。父の味を受け継いだ二代目が作る料理と思いやりあふれる接客は、何十年と通う常連さんがいるほど地域の方々に愛されています。ひとりでのんびりお酒を飲むもよし、個室で家族や仲間と気兼ねなく食事をとるもよし。きっとあなたのおなかも心も満たしてくれますよ。
※ランチ営業及び仕出しは行っていませんのでご注意ください。
※取材・執筆/Komori Daigo
長崎県諫早市貝津町1765 ※駐車場あり
営業時間:
17:00~22:00(定休日:月曜)※現在、ランチ及び仕出しは行っておりませんのでご注意ください。
TEL: 0957250082