キーワード検索

閉じる

暮しを楽しむの手帖
串揚げ旬菜晴#4 小さな居酒屋7年目の大きな決断!移転リニューアルに向けて着々と進行中です

2017年のオープン以降、地産地消の美味しい料理と明るく愛嬌のあるオーナー夫妻のお人柄で八代の人気店として成長を続けている「串揚げ旬菜晴」。

Instagramには、地元で生産された旬の食材の魅力を伝える投稿であふれており、大将を務める吉村嘉英さんのこだわりが伝わってきます。

「修行した熊本の店舗や地元の生産者の方々、そして通ってくださるお客様とのご縁があったからこそ、生まれ故郷で独立して営業を続けてこられたのだと思います」と目を細める吉村オーナー。決して平坦ではない道のりも奥様の奈未さんと二人三脚で乗り越えてきました。

そんな串揚げ旬菜晴はこれからどのような目標を掲げていくのか。独立からこれまでを振り返りながら今後の展望をお聞きしていきたいと思います。

出張のビジネスマンや遠方から来た観光客も虜にする晴の魅力

串揚げ旬菜晴が開業して7年が経ちました。現在の手ごたえはいかがでしょうか。

吉村さん:修業時代は熊本市内の4店舗をマネジメントしたこともあったのですが、いざ独立するとなるとやはり不安は大きかった。しばらくは「大丈夫、できる。なんとかなる」と自分に言い聞かせながらやってきました。

八代に戻ってきて自分の店を持つのは少し勝手が違った、と。

吉村さん:そうですね。ようやく形が見えてきたのは去年くらいから。「今日は暇だったな」と思ってもある程度売り上げが経つようになりましたし、この店の雰囲気や料理の味を気に入ってリピートしてくださるお客様もかなり増えてきたかなと思います。

これまでの営業で印象深いエピソードがあれば教えてください。

吉村さん:東京から長期出張で来ていたお客様で、農業をブランディング化するお仕事をされている方がいたんですよ。食と農業は直結しているので、すごくためになるお話を聞かせてもらいました。驚いたことに東京に戻った後も定期的に来てくださるので、本当にありがたかったですね。

遠方からでも食べに来たくなるほど魅力的ということ。

吉村さん:宮崎から年1回必ず来てくださるお客様もいらっしゃいます。その方は「九州国際スリーデーマーチ」というウォーキングイベントに参加するために八代を来訪されるので、春が近づいてくると「あのお客様がもうすぐいらっしゃるなぁ」と。食材だけでなくお客様からも季節を届けていただいていますね。

同じ建物の同じフロアに条件ぴったりの物件が・・・!? まるで運命のような移転リニューアル計画

2020年からは新型コロナウイルスの流行で飲食業界は大きな影響を受けました。

吉村さん:当時は開業して3~4年目の頃。営業自粛などで店を開けられない時期もありましたが、時間がある分、コロナが終息したらどうするかということを考えていました。このまま店を続けていくのかということも含めて、人生を見つめ直す良い機会だったと思います。

大変な時期だからこそ、しっかりと内省なさったわけですね。

吉村さん:あとは子どもが2020年に生まれたのも大きかった。いわゆるコロナ元年で出産には立ち会えなかったんですけど、自粛生活で店が営業できない代わりに子どもと長い時間を一緒に過ごせたことは私の人生にとってすごくプラスになりました。

では最後に、今後の展望をお教えください。

吉村さん:実は今、移転の話を進めているんですよ。この店は「できるだけ全てのお客様を見たい」という私の想いでこぢんまりとした規模にしたのですが、営業を続ける中で団体や大人数でも入れるようにしてほしいという要望もあって。最近はコロナ自粛のリバウンドなのか、外食する方が増えているようなのでこの機会にちょっと広めの店舗にしようと考えています。

なんとタイムリーな話題!リニューアルオープンはいつ頃の予定なのでしょうか。

吉村さん:早ければ年内を目途に引っ越したいなと。実は、たまたま同じ建物内の同じフロアに今の3倍くらいの広さの空き店舗が出たので、そこに入る予定なんです。住所も変わらないので、今まで贔屓にしていただいたお客様にも引き続き通っていただけます。リニューアルの情報はInstagramでお知らせしますので、ぜひフォローしてくださいね。

日々の営業の傍ら、この冬の移転リニューアルに向けて着々と準備を進めている吉村オーナー。団体やグループでの受け入れが可能になる分、大人数向けのコース料理を強化していきたいとしっかりと課題も掲げています。

「移転先は個室もあるので、今までのように私が全てのお客さんを見ることはできない。だからこそ、しっかりとスタッフを育成していきたいと思いますし、何より自分自身が今よりも成長していくことが必要不可欠だと感じています」

四十にして惑わず――。修業を重ねてきた20代、自分の店を名店へと成長させてきた30代。そして迎える40代は店のリニューアルという新たなチャレンジ。食材に向き合い、人との縁を大切にしてきた吉村さんだからこそ、きっと多くの人が応援してくださることでしょう。

取材・執筆/Komori Daigo

INFORMATION
串揚げ旬菜晴

熊本県八代市本町1-7-12 梓会館1階 ( Google MAP

営業時間:

18:00~last(定休日:月曜)

TEL: 0965-43-0088

URL:http://syunsai-haru.com/