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諫早市高来町の国道207号沿いにある「お菓子のかわた」の直売所。落ち着いたブラックの外壁をベースに、漆喰のアイボリーがコントラストとなって和モダンな印象を与えています。
ワクワクしながら自動ドアを開けると、そこは和洋折衷のドリームランド。自然素材を活かしたナチュラルテイストの店内には、まんじゅうやどら焼きといった和菓子のほか、シュークリームやゼリー、郷土菓子がズラリ。ショーケースには季節の花をモチーフにした生菓子が並べられており、四季の移ろいを感じます。
丁寧な手作業で製造されたお菓子はどれも美味しそう。どれを選べばよいか迷っていた記者に、3代目の川田行文さんがオススメの商品を教えてくださいましたよ~。
川田さん:まずはカリッとした食感と優しい風味が特徴の「かりんとう饅頭」ですね。味はこしあん、チョコレート、季節のフレーバーの3種類。保存料などは使っていないため賞味期限は短いですが、お客様に安心して食べていただけるお菓子のかわた名物となっています。
川田さん:直売所ならではの取り組みをしようと、2023年のリニューアルを機に設置しました。ご注文いただいてから5〜10分かかりますが出来立ての味は格別です。ちなみに自宅でかりんとう饅頭を召し上がる際は、トースターで2分くらい焼くと食感と香ばしさがさらに引き立ちますので、ぜひ試してみてくださいね。
川田さん:お菓子のかわたオリジナル銘菓「ぽっぺん焼」です。ビードロのおもちゃ“ぽっぺん”をモチーフに長崎の異国情緒あふれる歴史と文化をイメージして創作したもので、しっとり食感のソフトクッキー生地でチョコレートを包み込んで焼き上げた商品となっています。
川田さん:実はこの「ぽっぺん焼き」、2008年の全国菓子大博覧会で農林水産大臣賞を受賞しているんですよ。その美味しさは高来エリアの皆さんからも高い評価をいただいていて、手土産やお茶請け、贈答品としてお選びいただいています。ただ、カステラや丸ぼうろに比べたら知名度はまだまだ。なので、これからどんどんPRしていきたいと思っています。
川田さん:若い方にお菓子のかわたの商品に興味を持ってもらうためにはどうしたらいいだろうか、と考えていたときに目に止まったのが2020年からブームが続いている台湾カステラでした。カステラという長崎らしい響きと季節のフルーツとの相性の良さ。季節が香る菓子づくりを掲げる当社が商品化することで大きなシナジーが生まれると考えました。
川田さん:オーブンでじっくりと湯煎焼きしたふわふわ食感のカステラ生地、生クリーム、ソース、そしてフルーツを容器に入れ、カップパフェのように仕上げました。カステラの卵の風味、生クリームのコク、そしてフルーツの酸味のバランスが絶妙な自慢の映えスイーツとなっています。
川田さん:かんころ餅は世界遺産として知られる五島列島で古くから家庭に伝わる郷土食。餅米が非常に高価だった時代、少しでも多くお餅を作りたいと干したサツマイモ(かんころ)を混ぜてかさ増ししたのが始まり。一口サイズに切って焼くことで、もっちりした食感と芋の程よい甘さを楽しんでいただけます。
川田さん:かんころ餅の天ぷらと唐揚げですね。どちらも衣をつけて油で揚げることで、表面はカリカリ、中はモチモチ。焼いた時よりも甘味が増すのが特徴です。お好みで塩をかけてもおいしいですので、興味のある方は動画を見てチャレンジしていただけたら嬉しいですね。
製造スタッフの皆さんが手作業で真心込めて作った商品が並ぶ「お菓子の川田」直売店。会計を済ませると「お待たせしました」の声とともに包みを渡してくださる販売員さんの笑顔に、思わずこちらも顔が綻びます。
そんな「お菓子の川田」直売店では、来店したお客様に少しでも楽しんでいただこうと月ごとにいろいろなイベントを実施。記者が訪れた6月は雨の日に来店するとお得になる、趣向を凝らした3種類のくじ引きが行われていました。
「季節を感じるお菓子を販売しているからこそ、夏祭りや秋の収穫祭、正月などの年中行事は大切にしたい。ゴールデンウィークにかしわ餅の詰め放題をやったり、ハロウィンの仮装イベントをやったり…。結果としてそういったイベントがお菓子のかわたの想いや商品を伝えるきっかけになれば嬉しいですね」
取材・執筆/Komori Daigo
長崎県諫早市高来町下与170-25 ( Google MAP )
営業時間:
9:00~18:00(月曜/ただし祝日の場合は営業)
TEL: 0120-322-414