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暮しを楽しむの手帖
旬彩丹波#3 城下町・八代の歴史を感じる期間限定「おひなランチ」を食レポします♪

江戸時代、熊本藩第二の城下町として栄えた八代市。雛の節句になると八代城内にはひな人形が飾られ、大勢の人に親しまれてきました。現代でも八代にとってお雛祭りは春を告げる風物詩。今年も商店街や温泉街など市内各所で様々なイベントが行われています。

八代の歴史豊かな雛祭りの雰囲気を感じながら美味しいランチを味わうことができる完全予約制の名店が「旬彩丹波」。伝統的な日本家屋を改装した店内には大小さまざまなひな人形がズラリと展示され、ゆったりと過ごすランチタイムに彩りを添えています。

そんな「旬彩丹波」の人気メニューが「平日限定ランチ(税込2200円)」。実は、毎年2月中旬から3月上旬はまちのイベントに合わせて期間限定の「おひなランチ」に様変わりするんです。今回は地元の旬な食材をふんだんに使った絶品おひなランチを食レポしていきたいと思います!

見た目も味も一級品。料亭のような日本家屋でいただく手作りの家庭料理

話題のおひなランチをご用意していただきました。いや~、たくさんの器に彩り豊かな料理が並べられていて懐石料理のようですね。

浜田さん:おひなランチの特徴はちらし寿司とハマグリのお吸い物。竹かごには10種類の小鉢を並べ、煮物、酢の物、焼き魚といった家庭料理を盛り付けています。平皿には天ぷらとローストビーフ。料理も器も春らしさを感じる内容になっているんですよ。

それでは早速、おひなランチ名物のちらし寿司をいただきましょう。・・・これは優しくて上品な風味ですね。上に乗っている薬味もすごくいい味を出しています。

浜田さん:ひな祭りには桃や桜、橘など飾り花が欠かせませんので、花をかたどったちらし寿司にしています。ピンクと緑のでんぶをかけ、その上に錦糸卵や紅しょうが、菜の花の和え物などを添えることで春らしさを表現しています。

では続いて小鉢の煮物をひとつ。・・・これは里芋?それにしては食感がすごくモチモチ。中に肉の餡が入っていてすごく美味しいです。

浜田さん:これは里芋の一種で海老芋(えびいも)。京野菜のひとつとして知られている根菜です。里芋に比べて柔らかく煮崩れしないのが特徴。八代では普通に流通していないので芦北町の大野温泉まで1時間かけて仕入れに行き、箱ごと購入しているんですよ。

こだわりのトマト料理もありますね。

浜田さん:さっぱりと食べられるミニトマトのマリネはカクテルグラス風の器で春らしい清涼感とおしゃれさを演出。その隣のチューリップの花のような小鉢の肉団子にかけてあるトマトケチャップも自家製なんですよ。

続いてローストビーフをいただきます。・・・そのまま食べても充分おいしいのですが、金柑のスライスと一緒に味わうと金柑の甘さがお肉のうまみが引き立てて・・・。これは美味しい!

浜田さん:ローストビーフは前菜のような位置づけ。生野菜と一緒に盛り付けることで緑、黄色、赤と彩りを豊かに。ランチタイムは女性グループでご利用されるお客様が多いので、器の形や色、料理の盛り付け方など見た目から楽しんでいただく工夫をしています。

せっかくなので天ぷらも熱いうちに・・・。岩塩につけて、と。おお~、これは最高ですね。サクサクした食感、エビや野菜の甘味が口いっぱいに広がります!

浜田さん:今日の天ぷらはエビ・人参・サツマイモ・しいたけ・こごみの5種盛。こごみはクサソテツの若芽のことで春の山菜のひとつで、アクがすくなくマイルドな味わいと歯ごたえが特徴です。熊本の大地が育てた食材の風味と季節を感じていただけるかなと思います。

ちらし寿司にお吸い物、10種類の小鉢、ローストビーフ、天ぷら、茶わん蒸しと丹波の調理スタッフの皆さんが腕によりをかけて用意してくださった「おひなランチ」。家庭料理の優しい味わいとボリュームたっぷりの内容にお腹も心も大満足のひと時でした。

ちなみに記者は柚子が大好き。お吸い物や酢の物に柚子皮をアクセントで入れていることも見逃しません!「柚子は八代市内の山あいにある東陽町でコンテナ一杯買い付けるんですよ。仕入れたらすぐに皮を剥いて冷凍保存。実も自家製ポン酢に使ったりしています」と浜田さんが教えてくれました。

自然の持つ風味と季節感を大切にする料理が味わえる「旬彩丹波」。ランチ、ディナーともに完全予約制となっていますので、ご利用の際はお早目のご予約をおすすめします。

取材・執筆/Komori Daigo

INFORMATION
旬彩丹波

熊本県八代市緑町12-5 ( Google MAP

営業時間:

昼11:30~14:30/夜17:00~22:00(月曜定休※祝日の場合は営業)

TEL: 0965-34-2188