閉じる
長崎県大村市池田
大村市の多良岳山麓を南北に駆け抜ける「大村レインボーロード」。緑豊かな市街地や風光明媚な大村湾を一望できる絶景のドライブコースを進んでいると、手書き風のシンプルな線画が可愛らしい「ニンジン」が描かれた看板が目に飛び込んできます。
その印象的な看板を掲げているのは、農薬不使用野菜の直売とカフェを営む「vegi&cafe sunchoQoo(ベジカフェさんちょく)」。2025年12月のオープン以来、感度の高い人々が足を運ぶ新しい産直スポットとして注目を集めています。
特徴的なのは、納品された野菜を全て買い取る「全量買い取り」のシステム。代表の入江とも子さんとマネージャーの岩﨑仁美さんにお話を聞くと、その背景にある農家への深いリスペクトをうかがい知ることができました。

入江さん:一番の違いは、やっぱり野菜の力強さですね!農薬に頼れない厳しい環境で育つので、植物が自ら「生きよう!」とする力がすごく強いんです。だから、味わいがとっても濃くて、香りも豊か。形が不揃いだったり虫食いがあったりもしますけど、それは自然のままに育った証拠なんです。お子さんにも安心して食べさせてあげられるのが、何よりの魅力ですね。
入江さん:そうなんです。土壌改良に何年もかけたり、毎日手作業で虫を捕ったり……。慣行農法に比べると手間も時間も本当にかかるんです。でも、「野菜の味は土で決まる!」って信念を持って頑張っている農家さんが大村にもいらっしゃる。そんな方たちの力に少しでもなりたい!という想いが、この店を作る大きな原動力になりました。

岩﨑さん:「自分たちで販路を探すのは大変だから、ここに卸せるのは本当に助かるよ」って喜んでいただけています。特に喜ばれているのが、私たちが「全量買い取り制」をとっていることなんです。万が一、野菜が売れ残っても翌日のカフェのランチ食材として活用するので、農家さんに返品することはありません。フードロスも防げるし、農家さんも安心して納品できるんですよ。
入江さん:そう言っていただけると嬉しいです!大村には他にも立派な直売所がたくさんありますけど、あえて「農薬不使用」に特化。健康を大切にしたいというお客様からは「こういう場所をずっと探していたの!」と喜んでいただいていますね。農家さんには安定した収入を、皆さんには安心な食材を。そんな素敵なサイクルが、少しずつ回り始めているなと感じています。

入江さん:ここはマネージャーの岩﨑さんが、本当に情熱を注いで形にしてくれた場所なんです。彼女は雲仙にある「オーガニック直売所タネト」さんのセミナーにも通って、どうすれば野菜の魅力が一番伝わるか、一生懸命勉強してくれました。お客様が扉を開けた瞬間にワクワクするような空間演出を彼女が中心になって考えてくれたんですよ。
入江さん:提携している農家さんは、小規模で多品種を育てている方が多いので、その時々の「旬」がダイレクトに並びます。定番の野菜はもちろん、ちょっと珍しい品種に出会えることもあるんですよ。野菜以外にも、こだわりの鶏卵や天日熟成塩など、私たちが実際に食べて「これはいい!」と確信した体に優しい食材も厳選して取り扱っています。

入江さん:やっぱり「信頼関係」ですね。農家さんへのリスペクトは絶対に忘れません。岩﨑マネージャーなんて、農家さんの種植えをお手伝いに行くこともあるんですよ!現場に一緒に入るからこそ、農家さんの苦労も喜びも共有できる。そんな「深い絆」があるからこそ、私たちは自信を持って、農家さんの想いをお客様に繋ぐことができるんです。
入江さん:もっともっと提携してくださる農家さんを増やして、「いつ来ても新鮮で驚きがある場所」にしていきたいですね。「sunchoQooに行けば間違いない」って地域の方に思っていただけるような、魅力あふれるお店にしていくことが当面の目標。おいしい野菜を通して、皆さんの食卓がもっと笑顔になったら最高に幸せです!

農家と消費者の架け橋となり、大村の豊かな恵みを届ける「vegi&cafe sunchoQoo」の産直スペース。「全量買い取り」という覚悟が必要な仕組みの裏側には、生産者への深い敬意と地域を思う温かな視点がありました。
「安心」を売るだけでなく、作り手の「想い」まで届ける。そんな入江さんたちの挑戦は、私たちの食に対する意識を少しだけ変えてくれるような気がします。
次回は、いよいよ同店の大きな魅力である「カフェ&ランチ」の、美しくて美味しい秘密に迫ります。どうぞお楽しみに!
取材・執筆/Komori Daigo

長崎県大村市池田2丁目1386-1 サンセットガーデン ( Google MAP )
営業時間:
10~17時(ランチは11~15時/90分制) ※月曜定休
TEL: 080-6935-6662