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熊本県八代市古閑中町
熊本県八代市、新しい住宅地が広がりファミリー層にも人気の古閑中町。中心市街地の喧騒から少し離れたこの場所で、温かな食の時間を提供し続けているのが「居酒屋座忘」です。
代表の平井佑司さんが2011年に創業し、2018年にロードサイド店として現在の場所へ移転。2025年7月には、よりプライベートな時間を大切にできるよう全室個室へとリニューアルを果たしました。
そんなお店を二人三脚で支えるのは、代表の平井さんと店長の入田雅史さん。実は年の離れた幼なじみのような間柄だというふたりに、これまでの歩みやお店に込めた想いを伺いました。

平井さん:私、小さい頃からとにかく料理をすることが大好きだったんですよ。小学校の卒業文集を読み返してみたら、将来の夢に「お寿司屋さんになりたい」ってはっきり書いていたくらいで(笑)。そのワクワクした気持ちが成長してもずっと変わらなくて、迷わずこの道を選びました。自分にとっては、料理こそが唯一の自己表現というか……もう、これ以外の道は考えられませんでしたね。
平井さん:高校卒業後に福岡の専門学校で基礎を学んでから、「ホテル日航熊本」の和食部門で3年ほど揉まれました。その後、地元に戻って和食店で3年、居酒屋経営で5年ほど修業させていただいたんです。そして2011年、30歳という節目の年に、生まれ育った八代でようやく自分の店を持つことができました。

平井さん:ホテルや和食店での仕事は、どうしても厨房の中がメインの裏方になりがち。だからお客様の喜ぶ顔を直接見られる機会が少なかったんですよね。なので、お客様と直接お話ししたり、触れ合ったりできる居酒屋を選択しました。最初は妻とふたり、小さな店舗でのスタートでしたが、おかげさまで2018年には今の場所へ移転し、法人化することができたんです。
平井さん:店名は本当に悩み抜きましたね(笑)。今の社会って、皆さん忙しくて疲れを感じている方が多いじゃないですか。だからこそ、うちの店に来た時くらいは、ゆっくり腰を下ろして、日常の嫌なことを全部忘れて楽しく飲んでほしい。そんな想いから「座忘」と名付けました。創業して15年になりますが、これからも皆さんにとって美味しい癒しの場でありたいなと思っています。

入田さん:私が本格的に入ったのは、2018年の移転リニューアルのタイミングです。実は、私の実家と平井代表の実家は歩いて5分くらいの距離。年齢は代表の方が8つ年上なんですけど、子どもの頃から仲良くしていただいたお兄さんが「事業を大きくしていくぞ」と頑張っている姿を見て自分も手伝いたいと思ったのがきっかけですね。
入田さん:はい。とはいっても、調理はほとんどしたことがなく、主に接客を担当していました。当時は20代後半で、自分の将来についていろいろ悩んでいた時期でもあったんです。でも、代表が「うちに来れば料理もイチから教える。一緒に挑戦しよう」と言ってくださった。自分をそこまで必要としてくれるということが嬉しくて、この人についていこう!と、心に決めたのを覚えています。
入田さん:代表が調理を基礎から本当に丁寧に教えてくださったおかげで、今では串打ちから何から、一通りのことは任せてもらえるようになりました。幼なじみのような方と一緒に仕事をしているというのは、なんだか不思議な感じもしますが、私にとってはこれ以上ないくらい心強いこと。これからも代表の右腕として、この大切なお店を全力で支えていきたいと思っています!

「接客に関しては、すべて店長に任せています」と、眩しい笑顔で話す平井代表。その表情からは、入田店長への全幅の信頼がひしひしと伝わってきます。
厨房で一皿一皿に魂を込める平井代表と、現場を明るく切り盛りする入田店長。平井代表が口にした「店長がいなければ、この店は回っていない」という感謝の言葉が、お二人の関係性を物語っていました。この阿吽の呼吸こそが、座忘に流れる温かな空気の源なのでしょう。
次回は、2025年に行った全室個室リニューアルの裏側と座忘ならではの料理へのこだわりを深掘りしていきます。
取材・執筆/Komori Daigo

熊本県八代市古閑中町1207 ( Google MAP )
営業時間:
昼/11:45〜14:00(L.O.13:20)
夜/17:30~last
※定休は水曜ほか