キーワード検索

閉じる

暮しを楽しむの手帖
ちわたや#2 長崎・九州の食材を使った個性豊かなジェラートが勢ぞろい。口の中で幸せ広がるハーモニーを大村で味わって♪

長崎県大村市西本町

今年7月に大村市にオープンした「ちわたや」。シックなブラックの外壁、軒をイメージしたような木材の装飾、そしてロゴマークが大きくデザインされた真っ白な暖簾と、都心にあるお洒落な和菓子店のような外観が印象的なジェラート&ドリンクのお店です。

暖簾をくぐって店内に入ると、オーナー夫妻である前野高宏さん、麻琴さんが笑顔でお出迎え。木目を活かしたシンプルでナチュラルな内装が、アイスショーケースに並ぶ色とりどりのジェラートの鮮やかさをより一層引き立てています。

ちわたやの従来の事業である『茶バター』の経験と技術を生かしてスタートさせたジェラート事業。SNSなどで見て気になっている、という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ちわたやのジェラートの魅力についてインタビューしていきたいと思いますよ~。

余計なものは極力使わず、地元の食材の魅力を最大限に引き出す。そのこだわりは入れ替わりが早い季節のフルーツにも

まずは、ちわたやのジェラートの特徴をおしえてください。

麻琴さん:ひとつは、乳化安定剤や添加物を極力使っていないこと。口に入れた瞬間にスーッととけるようななめらかな食感、素材本来の風味を感じていただけるのが大きな特徴です。製造に手間はかかってしまいますが、その分、お客様に安心して召し上がっていただける。これは、酵母パンの店としてスタートした、ちわたやの創業時から大切にしている想いなんです。

手間暇かけて食と向き合ってこられたからこそ、自然なおいしさと安全の両立という“ちわたやブランド”につながったわけですね。

麻琴さん:もうひとつは、長崎や九州の食材をふんだんに使っていること。県内産の抹茶や牛乳、果物など地産地消を活かした個性豊かなジェラートを揃えています。オーガニッククーベルチュールの濃厚な味わいが印象的な『オーガニックチョコクッキー』、壱岐の塩と長崎県産ミルクの絶妙なバランスがくせになる『壱岐の塩ミルク』…。どの味も、冷蔵庫がパンパンになるまで試行錯誤した自信作です。

オープンから好評な「ちわたや」のジェラート。私も食べてみたいと思います。せっかくなので、おふたりのオススメをひとつずつ、ダブルでいただけますか?

高宏さん:では『そのぎ抹茶』と『ゆめのかいちご』にしましょうか。そのぎ抹茶は、全国茶品評会で日本一に2年連続で輝いた東彼杵町の茶農家グループ「FORTHEES」さんが手がけた農薬不使用の抹茶がメイン材料。ゆめのかいちごは、東彼杵町の「ファーミライズ」さんが栽培した長崎を代表する定番いちごを使っています。…ほら、緑とピンクのコントラストが映えて記事的にもいいんじゃないですか?(笑)

あの、記者の仕事の先回りやめてください(笑)。では、気を取り直して、いただきます。…!ゆめのかいちごは酸味があって爽やかな味わい。抹茶の方は滑らかな食感の中に甘さとほろ苦さが共存していて、本当に食材の良さを引き出していたアイス、という感じです。

高宏さん:ありがとうございます。私たちのジェラートづくりを支えているのは、長崎の美味しいものを冷菓で届けたい、という想い。なので『ゆめのかいちご』のように、地元で収獲された旬のフルーツを使った期間限定のジェラートもどんどん作っていきたいと考えています。ただ、季節ものは入れ替わりが早いのが難点。Instagramで新商品情報を発信していますので、ぜひフォローしてください。

長崎の魅力がたっぷりと詰まった美味しいジェラート。ゆくゆくはオンラインショップで全国へ

オープンから1ヶ月ほどが経ちましたが、大村のジェラート屋さんとしての手ごたえはいかがですか?

麻琴さん:おかげさまで、多くのお客様に足を運んでいただいています。東彼杵から大村に移転して新事業を始めるということに不安もあったのですが、SNSで「アイス屋さん、始めます」と告知した時に皆さんすごく興味を持ってくださったのがすごく嬉しくて。オープン初日は大雨にも関わらず、たくさんのお客様が来てくださって、嬉しさと同時にしっかり頑張らなきゃなと背筋が伸びる想いでした。

ところで、ちわたやではSNS映えしそうなドリンクメニューも充実しています。

高宏さん:お客様がワクワクしながら来店していただけるお店にしたかったので、通常メニューとして抹茶ラテ、焙じ茶ラテ、カフェラテ、コーヒーをご用意しました。それぞれ、ホット・アイスはもちろん、まあるいジェラートが浮かんだフロートにすることも可能。季節限定のフルーツミルクフロートなども定期的に出していく予定なので、ジェラートとあわせて楽しんでいただけたら嬉しいです。

※ちわたやSNSより
少し話は変わるのですが、ちわたやの外観や内装からは“和”のテイストを感じます。アイスクリームの店なのに、こうしたデザインや雰囲気にしたのには何か理由があるのでしょうか?

麻琴さん:ちょっと言語化するのが難しいんですけど、東彼杵で開業した時から「ちわたやってこういう店だよね」っていう、自分たちが見せたいイメージをしっかり固めているんですよ。なので、新店舗のデザインもアイス屋さんという業態も、そこ沿って判断したという感じ。海外との貿易港として独特の菓子文化が花開いた長崎のお店だからこそ、和洋折衷のような演出をしたかったんです。

オープンからまだ1ヶ月。少し気が早いですが、新生ちわたやとして今後の展望を教えてください。

高宏さん:いやー、まずはしっかりとこのお店を軌道に乗せることですね。まだまだアイスクリームディッシャーの扱いには不慣れですし、オペレーションがスムーズにいかず慌てる場面もしばしば。お客様の温かい応援のおかげで無事営業できていると感じています。東彼杵時代からスタッフさんも増員。みんなで協力して「大村にちわたやあり」といわれるようなお店にしていきたいですね。

※ちわたやSNSより

大村のアイスクリーム屋さんとして新たな歩みを始めた「ちわたや」。ジェラートやドリンクの店頭販売と並行して、全国的な人気を誇る『茶バター』の製造・オンラインショップ事業も継続しています。

抹茶アイスを口に運びながら、ふと、あることが気になった記者。麻琴さん、高宏さんに「ちわたやのジェラートってオンラインショップで扱わないんですか?」と尋ねると、目を輝かせたおふたりからこんな答えが返ってきました。

「この事業、実はオンラインがメインなんですよ。この店はあくまでも直売店のような位置づけ。長崎や九州の美味しいものの魅力が詰まったジェラートを作り、全国各地に住む人たちへオンラインでお届けする。その結果、『長崎に行くならちわたやに寄ろう』と思ってもらえるような場所にしたいんです。現地での体験は何にも勝る付加価値。少しでも大村が盛り上がるお手伝いができたら本望ですね」

次回は、全国的な人気を誇る「ちわたや」のメイン商品、茶バターを紹介します。お楽しみに~♪

取材・執筆/Komori Daigo

INFORMATION
ちわたや

長崎県大村市西本町540-3 ( Google MAP

営業時間:

10:00~16:00(定休/日・月)

TEL: 0957-46-8806

URL:https://chiwataya.stores.jp/