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暮しを楽しむの手帖
ムーミンティラ#3 雲仙市吾妻町の激レアランチ!毎週金曜日だけ味わえるオリジナルピザに舌鼓♪

長崎県雲仙市吾妻町阿母名

働きがいコーディネーターとして活躍する野中佐代子さんが「故郷にみんながワクワクする場所をつくりたい」とオープンしたフリースペース・ムーミンティラ。一軒家の中に小さなホール、カフェカウンター、図書スペースを備えており、音楽会やセミナーなど、さまざまな企画に活用されています。

そんなムーミンティラでは、北欧風のおしゃれなカフェ空間を活かして毎週金曜日にランチ営業を展開中。週1日だけの営業だけに今はまだ“知る人ぞ知る雲仙ランチ”という感じですが、野中さんの地元愛がどっさりと乗った本格的な手づくりピザが味わえるということで、少しずつ注目を集めています。

そこで今回は、ムーミンティラの看板メニュー「むーみんピザ」を食事レポート。専門店に出てきてもおかしくないハイクオリティな自家製ピザを、雲仙産の手摘みオリーブリーフティーとともにいただいちゃいますよ~♪

トッピングはオーナーの気まぐれ。専門店に引けを取らない季節の野菜を使った地産地消ピザをいただきます!

トッピングは日によって野中さんの気まぐれで変わる「むーみんピザ」。なんと、今日は特別に2種類のピザを用意していただきました!ありがとうございます!

野中さん:ひとつはブロッコリー、カボチャ、ナス、トマトを使ったオルトラーナピザ。もうひとつは焼いたピザ生地の上にフレッシュなレタス・きゅうり・ニンジンスライス・生ハムを乗せたサラダピザです。ウチのピザの主役は地元で採れた季節の野菜たち。なので、見た目にもこだわっていますし、味のベースとなるトマトソースも自家製なんですよ。

ふっくらと焼きあがった小麦の香りが食欲をそそりますね~。せっかくなので、温かいうちにいただきましょう。まずはオルトラーナピザから…。おお、野菜の食感と風味が口いっぱいに広がりますね。チーズのほのかな塩味がそれぞれの野菜の良さを引き出していて、これは美味しい!

野中さん:雲仙市吾妻町は県内でも有数のブロッコリーの産地で、東京や大阪など県外に出荷されているほど。そんな地元の野菜をしっかりと味わってほしいので、ピザ自体は少し薄味にしています。オルトラーナピザの具材は季節によって変えられるのも魅力的。吾妻町の周辺ではジャガイモ、ニンジン、カボチャなど様々な野菜が採れるので、トッピングを考えるのがとても楽しいですね。

続いて、華やかな盛り付けが印象的なサラダピザ。…!! しっかりと焼き上げられたピザ生地と上に乗った野菜のシャキシャキ感がすごくマッチしています。ピザというよりもサラダを食べているような感覚ながら、しっかりと食べ応えがありますね。

野中さん:今日使った野菜以外にも、ベビーリーフやルッコラ、パセリ、フレッシュトマトなどいろいろな食材を組み合わせて楽しめるのがサラダピザの良さ。乗せる前にしっかりと水分を切るのがポイントです。それから、注目していただきたいのがピザにかける調味料。当店では「バジスコ」と「有機オリーブ岩塩パウダー」をご用意しています。

どれどれ…。おお~、バジスコも有機オリーブ岩塩パウダーも、かけるだけで味の印象がかなり変わりますね。

野中さん:バジスコはフレッシュバジルの清涼感と青唐辛子のスパイシーさが特徴的なソース。バジルの香味とビネガーの酸味が辛みを包み込んでいるので、タバスコが苦手な方でも美味しく食べられます。有機オリーブ岩塩パウダーは吾妻町のナチュラルファーミングさんが製造しているハーブソルト。オリーブの爽やかさとほどよい塩味がアクセントになって、素材の味を引き出してくれるんですよ。

シェフ直伝の本格手づくりピザと雲仙有機オリーブのリーフティー。お互いの良さを引き立てあうマリアージュを楽しんで

ところで、なぜランチでピザを出そうと思われたのですか?

野中さん:計画段階ではホール利用をメインに考えていたので、カフェスペースはあくまでもゆっくりとお話をする空間、という位置づけ。食事を提供することは考えていなかったんです。ただ、オープン1ヶ月前に久留米でシェフをやっている知人が遊びに来て状況は一変。「周知するためには食べ物をひとつでもおかなきゃ!」とアドバイスをもらったんです。

え!? 内装がほぼ完成した状態でランチプロジェクトがスタート。新しい調理スペースを設けるわけにもいかないし、なかなかチャレンジングですね。

野中さん:そうなんですよ。でも、知人は何十年もシェフやっているプロ。「このカフェカウンターでやるならピザだ!」と言って、食材、レシピ、ピザ窯と全て教えてくれたんです。料理は得意でしたが、本格的なピザを作る経験なんてほとんどなかったので、知人の特訓中はあちこち火傷だらけ。1ヶ月という短い時間でしたが、お店に出しても恥ずかしくない本格自家製ピザに仕上げることができました。

いやいや、味も見た目も1ヶ月でマスターしたとは信じられないクオリティですよ。ピザプレートやカトラリーもオシャレで、すごく特別感のあるランチだと思います。

野中さん:ありがとうございます。セットドリンクのオリーブティーも召し上がってみてください。こちらはナチュラルファーミングさんが製造している雲仙有機オリーブリーフティーを採用。天然成分たっぷりのオリーブの葉を独自の製法でティーバッグにしているので、苦みが少なくオリーブの爽やかな味わいを楽しんでいただけるんですよ。

口に含むと広がる軽やかな苦味と穏やかな甘さ…。鼻に抜ける爽やかな香りは吾妻町の豊かな自然を感じるようです。

野中さん:後味もすっきりしているので「むーみんピザ」との相性もバッチリ。オリーブティー以外にも、レギュラー・アメリカン・エスプレッソといったコーヒーはもちろん、植物酵素ジュースやキッズドリンクをご用意していますので、健康に気を使っている方や家族連れでも安心です。週1日のランチ営業ではありますが、ぜひ足を運んでいただけたら嬉しいです。

ムーミンティラでは現在、カフェスペースを有効活用しようと、毎週金・土の18~24時に呑める夜カフェ「CAFE ENTONE(カフェエントーン)」も営業中。お店を切り盛りしているのは野中さんのご子息・遼大さんご夫婦で、お酒やソフトドリンク、おつまみのほか、野中さんから引き継いだ「むーみんピザ」も提供しています。

「息子は『飲食店の少ない地域を少しでも盛り上げれれば』『新しいことにチャレンジしてみよう』という想いで、エントーンのオープンを決意してくれました。人気が高いのはハイボールとアフォガード。オシャレな空間でゆったりとお酒やお食事を楽しんでいただけますので、ご来店お待ちしています」

遼大さんにとってムーミンティラは、還暦を過ぎた母・佐代子さんが夢を叶えた大切な場所。自分を育ててくれた母に、そして大好きな吾妻に恩返しをしたいという願いが、ENTONE=縁と恩という屋号に込められているのかもしれません。

取材・執筆/Komori Daigo

INFORMATION
フリースペースムーミンティラ

長崎県雲仙市吾妻町阿母名9-1 ( Google MAP