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長崎県長崎市銅座町
厳選した食材と長崎卓袱をベースにした昔ながらの調理法で、郷土の伝統的な角煮を製造・販売している「角煮家こじま」。その美味しさを手軽に味わってもらいたいと、2002年の開業以来、さまざまな派生商品が誕生してきました。
中でも「角煮まん」は、長崎グルメの代表格まで認知度が向上した看板商品のひとつ。そのほかにもリーズナブルな「角煮の切り落とし」や「角煮めし」などさまざまな商品が展開されており、長崎市内の直営店はもちろん、長崎駅や長崎空港、テーマパークなどのお土産コーナーにずらりと並んでいます。
今回の記事では、そんな角煮家こじまの商品について取締役社長の川中康之さんにインタビュー。それぞれのアピールポイントとともに、これから開発予定の新商品構想についてもお話を伺ってきましたよ。

川中さん:やはり“まんじゅう生地”ですね。卓袱料理の伝統的な製法で作られた“こじまの角煮”の美味しさには自信がありますが、それ以上に自信を持っているのが角煮まんのまんじゅう生地なんですよ。何個食べても飽きの来ない当社の角煮まんの魅力は生地にこそあると考えています。
川中さん:そうです。卓袱料理の伝統的な製法で作られた角煮の味を最大限に引き出すために、元パン職人のスタッフ(現工場長)を中心に試行錯誤しながら独自の生地を開発。北海道と九州、2種類の小麦をブレンドし、角煮を作る過程で抽出した自家製ラードを練り込むことで、ほんのり甘く、もっちり、しっとりとした食感の生地になっています。

川中さん:角煮の材料である豚肉をカットする際に生じる切れ端を有効活用しようと誕生した商品です。正規の商品と比べるとひとつひとつのサイズは小さいですが、同じように製造しているので美味しさは変わりません。金額もリーズナブルなのでお土産・自宅用の両方で人気が高く、卸先からは「すごく売れるから絶対に入れて欲しい」と言われているくらいなんですよ。
川中さん:創業者が割烹の一品料理として出していた、デミグラスソース味の角煮をベースに考案しました。角煮に染み込んだ醤油ベースの秘伝のタレとコクのあるデミグラスが絶妙にマッチング。ワインとの相性もとても良いので、ワイン愛好家の方にはぜひ試していただきたいマリアージュとなっています。

川中さん:角煮めしも創業者のアイデアから生まれた商品。割烹で出していた角煮のごはんが人気だったことから「角煮めしの素」を作りました。その後、おにぎりの需要が出てきたことから冷凍食品として開発したのが「角煮めしおにぎり」。濃厚で甘辛い角煮たれが牛蒡・人参・椎茸の旨味と合わさることで生まれる美味しさを手軽に味わえる一品となっています。
川中さん:食感の良さはおにぎりの醍醐味ですからね。甘味・旨みが良い厳選したうるち米に九州産のもち米(ヒヨクモチ)を混ぜ合わせて水分調整することで、固すぎず・柔らかすぎず絶妙なバランスに炊き上げ。噛むごとに角煮の旨味がより感じられるよう工夫しているんですよ。ほかにも「おこわ」や「ちまき」もありますので、お好みでお選びいただければと思います。

川中さん:今期は3つの角煮商品を出す予定で、まさしく今、動き出しているところです。当社にとっては3~4年ぶりの商品開発になりますので、スタッフ一同ワクワクしていますし、すごく力が入っています。
川中さん:創業者は和食料理人ということもあり、非常に発想が豊かな方。今までの商品のアイデアはほとんど彼のアイデアでした。ただ、すでに退任していらっしゃるため、角煮家こじまにとって今回の新商品は企画力・開発力の試金石。昔ながらの角煮の味を活かした美味しい商品に仕上げますので、楽しみにお待ちいただけたら嬉しいですね。

角煮家こじまで商品開発と同じくらい力を入れているのがSNSを使った商品のPR。写真や映像、文章などを駆使しながら、Facebook、X、Instagram、LINEを展開しています。
「若い世代に情報を届けたい、ということで20代の役員が中心となって発信してくれています。正直、私はSNSに疎くてわからないことが多いのですが、これからの時代、若者の感性はとても重要。ただ、カメラの前で指示されるのはなかなか気恥ずかしいもので。そのうち、踊りや歌もやらないといけないのかなと思っています(笑)」
世代を超えたチームワークの良さを感じる角煮家こじまのSNS。興味のある方はぜひフォローしてみてくださいね。また、今回紹介した角煮家こじまの商品はオンラインショップでも購入できます。こちらも要チェックですよ~。
取材・執筆/Komori Daigo

長崎県長崎市銅座町6-12 ( Google MAP )
営業時間:
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TEL: 095-822-7811
通販サイト:https://www.kakuniya.jp/