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暮しを楽しむの手帖
Bar Roots #1 諫早の街で13年…。男前なバーテンダーとして大人の社交場を演出してきたオーナーの素顔に迫る

長崎県諫早市栄町

諫早市のロードサイドのバーとして2012年から営業している「Bar Roots(バールーツ)」。洗練された空間でリラックスしてお酒を楽しむことができると、20代半ば~50代を中心に多くの市民が足を運ぶ人気のナイトスポットです。

そんなBar Roots(バー ルーツ)を切り盛りしているのが代表の大田尾 勝人さん。端整なマスクに、スマートな佇まいが印象的な大田尾さん。カクテルをグラスに注ぐしぐさからは同性でもドキッとするようなセクシーさを感じます。

今では大人の社交場として諫早のナイトシーンを牽引しているBar Roots(バールーツ)ですが、代表がバーテンダーとして働くようになったのは思いもよらない意外なきっかけから。今回の記事では大田尾さんの半生を紐解きながら、お店に込められた想いを伺っていきたいと思います。

ケガを機に出会ったバーテンダーという仕事

大田尾さんがバーテンダーとして働き始めたきっかけを教えてください。

大田尾さん:私、16歳から建築関係で働いていたんですよ。足場、溶接、板金、塗装…。いろんな現場を経験してきました。でも27歳の時、仕事中に手に大けがをしてしまって。現場仕事は難しいということで、いわゆる内勤と呼ばれるような仕事をするようになりました。その仕事自体は面白かったんですけど、ただ…。

ただ?

大田尾さん:10年以上、力仕事を続けていたからか、体力が有り余ってしまって。仕事が終わって帰宅しても明け方まで眠れないんですよ。「なんか時間がもったいないなぁ」と思うようになり、「どうせ寝られないなら、その時間働いてしまえ!」と。で、私自身、お酒が好きで覚えたいなと考えていたこともあり、諫早のマーモスというバーでバイトを始めたのがバーテンダー人生のスタートです。

ケガというご自身にとってすごくハードな転機だったにも関わらず、すごくポジティブ。それがバーテンダーという天職との出会いにつながったわけですね。

大田尾さん:昼間は仕事をして、夜はマーモスでバーテンダー。そんな生活を3年半くらいしたのかな。最初は週1のバイトだったんですけど、ある時、他のバイトの子たちが仕事を見つけて辞めていくというのが重なった時期があって。マスターが困っていたので「僕、毎日出ますよ」って伝えたんです。それくらいバーテンダーとして働くのが楽しかったんですよね。

バイタリティがすごい。

大田尾さん:バーテンダーとして腕を磨けば仕事もどんどん覚えるし、馴染みのお客さんも増えていく。ただ、若さでカバーしていた二足のわらじ生活も体力的にきつくなってきて、これからどうしようかなと考えるようになりました。当時はリーマンショックの影響で日本経済が大きく打撃を受けていた頃。じゃあ、自分の力で頑張ってみようかと思い立ち、独立することに決めました。

お客様のひとときを華やかに演出する立ち振る舞いこそ、バーテンダーの大きな役割

お世話になったマーモスを卒業し、2012年9月にオープンしたBar Roots(バールーツ)。まずは屋号の由来をお聞きしていきましょう。

大田尾さん:Rootsとは英語で“起源”という意味。お客様にとって、何かの起源になるような店にしていきたい、という想いを込めて名付けました。バーに初めて来た、ウイスキーの美味しさを覚えた、人生が変わるような出会いがあった…。この店を訪れる人たちにとって、いろいろな意味で“始まりの場所”となれたらいいなと思っています。

オーセンティックバーのようなシックさとダイニングバーのようなカジュアルさを併せ持つのもBar Roots(バールーツ)の大きな魅力。

大田尾さん:ウチの客層は20代半ば~50代が中心。大人の社交場として落ち着いた雰囲気は大切にしながらも、あまり敷居を高くしすぎたくないなという想いもあったんです。目指したのは20代後半くらいの人たちが少し背伸びをしてカッコつけられるバー。10周年を迎えた2022年には内装の改修も行い、より落ち着いてお酒を楽しんでいただける空間になりました。

バーテンダーとして15年以上の経験をお持ちの大田尾さん。大切になさっていることは何でしょうか。

大田尾さん:バーは非日常を感じられる特別な場所。主役はあくまでもお客様で、バーテンダーは黒子のような存在です。だからこそ、バーテンダーに求められるのは店の雰囲気を演出する立ち振る舞い。ゆったりとお酒を味わったり、仲間や恋人と語り合ったり…。お客様ひとりひとりの大切なひとときを、お洒落なドリンクやフードで華やかにできたら、とカウンターの中で感じています。

せっかくなので、大田尾流のバーの楽しみ方を教えてください

大田尾さん:おひとり様やカップル、少人数であればカウンターに座るのがオススメ。バーテンダーがお酒を作っている姿を間近で見ることができたり、お店の人と話したりすることができるので。バーにはベーシックなスタイルからエンタメに特化した個性的なものまでいろんな種類がありますが、大切なのはお店のルールを守ること。いろんなバーを体験するのも面白いと思いますよ。

Bar Roots(バールーツ)のオープン以来、お客様に長く喜んでいただけるバーを目指して経営を続けてきた大田尾オーナー。昨年はDJに合わせてダンサーがカウンターの上で踊るパーティーイベントを企画するなど、諫早を盛り上げる取り組みも行っています。

「女性のお客様も多いので、より綺麗な環境で飲食できるよう高機能な換気設備も設置。今年(2025年)4月からは電子タバコのみOKの空間になりました。電子タバコ本体を忘れたお客様には貸出もできますので、お気軽にスタッフへお声かけください」

取材・執筆/Komori Daigo

INFORMATION
Bar Roots

長崎県諫早市栄町6-12林谷ビル1F ( Google MAP

営業時間:

ランチタイム/11:30~14:00(月火木金のみ)
(土日もたまにオープン、Googleでチェックしてください)
BARタイム/20:00~翌3:00(金・土は翌4:00まで
※水曜定休

TEL: 0957-47-5630