閉じる
熊本県八代市新浜町
ランチタイムは定食を中心とした食事処、夜は食事もできる居酒屋食堂として八代市新浜町に店を構える「昼夜食堂HIKANCHI(ヒカンチ)」。オーナーの橋本光さんは30代ながら地元の名店・いけす料理宗弘で経験を積んできたということもあり、開業から1ヶ月ながら話題の店として注目を集めています。
生まれ育った八代のまちで念願だった自分の店を持つことができた橋本オーナー。「私にとって料理は“お客様を笑顔にできるもの”。地元の食材と私の調理技術で『美味しい』と思っていただけることが一番の幸せです」とほほ笑みます。
今回の記事では橋本さんにHIKANCHI(ヒカンチ)の手ごたえや印象的だった出来事などを振り返っていただきつつ、今後の展望をインタビュー。若きオーナーが思い描く未来予想図をお聞きしていきたいと思います。
橋本さん:この店、元は居酒屋だったんですけど、内装がイメージに合わなかったので全面リノベーションしたんですよ。請け負ってくれたのは知り合いの大工さん。この広いキッチンや座席、壁紙など私のこだわりを実現してくださいました。その分、工期が半年くらいかかってしまって。店舗でメニューやオペレートの準備に1ヶ月ほどしかなく、かなり慌しい日々を過ごしましたね(笑)。
橋本さん:そうですね。個人的にありがたいなと思っているは「屋台BAR光ん家」の常連さんが足を運んでくださること。歩きだと30分くらい距離がありますし、営業スタイルも大きく変えたので「どうかな~」と思っていたんですけど、ランチを食べに来てくださったり、飲みに来てくださったり…。
橋本さん:反対に、独立したことで新しい出会いもありました。オープン初日の夜、女性のお客様がひとりで来店なさったんですけど、恐る恐る扉を開けて入ってくる姿が印象的で。聞けば、近くにお住まいの方で工事中からどんな店ができるのがすごく気になっていたそうなんです。ただ…
橋本さん:ほら、ウチの看板、ベースカラーの黄色にアルファベットで屋号が書いてあるので「怪しい店だったらどうしよう…」と思われていたんです。でも、食事をして退店なさる時に「店長のお人柄も良くて料理もおいしい。近所にすごく良い店ができて嬉しいです」と言ってくださって。すごく嬉しかったですし、その方は今や常連さん。本当に人とのご縁って大事だなと再認識しましたね。
橋本さん:目標は“長く地域の皆さんに愛されるお店”に成長させていくこと。そのためには、より多くのシーンで選んでいただけるようなメニューの充実が必要だと考えています。例えば、地元の旬の野菜や魚介類を使った地産地消メニュー、おかず・おつまみとして人気が高い肉料理、子どもや女性が喜ぶフルーツデザート…。落ち着いたらテイクアウトもやっていきたいです。
橋本さん:オープンから1ヶ月半ほど営業して課題だなと感じているのが団体利用。今は飲み放題付き5,000円のコースだけなので、コースの種類や提供する料理のバリエーションを充実させたいと感じています。ウチは比較的店舗が広く30名ほどでの宴会が可能。貸切にもできますので、歓送迎会や忘新年会、納涼会などにご利用いただけたら幸いです。
「八代の良いところはちょうど良い地方感。熊本市に次ぐ2番目のまちだけど、山も海も川もあって自然豊か。都会ほど早すぎず、田舎ほど遅すぎない時間が流れていて、人が温かい。生まれ故郷だからひいき目があるかもしれませんけど(笑)」
「人が温かい」と語る八代のまちで、人の縁を紡いで誕生した昼夜食堂HIKANCHI(ヒカンチ)。その中心にあるものこそ、訪れる人を笑顔に変えるオーナーの地元愛と料理への情熱。地域に根ざしたこの店の物語は、まだ始まったばかりです。
取材・執筆/Komori Daigo
熊本県八代市新浜町1-1 ( Google MAP )
営業時間:
昼/11:00~15:00(月・火・水・木のみ)
夜/17:00~22:00(定休:日・祝)
TEL: 070-2362-3459