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熊本県八代市新浜町
JR八代駅から車で西へ約10分。郊外の大型ショッピングセンターを越えた新浜町交差点に差し掛かると、大きなイエローの看板が印象的な1軒の飲食店が目に入ります。
昼夜食堂HIKANCHI(ヒカンチ)、という店名が気になって扉を開けると、お揃いのTシャツを身に纏ったスタッフの皆さんが笑顔でお出迎え。オープンしたばかりという広い店内は落ち着いた雰囲気で、テーブルでは複数のグループが楽しくランチを召し上がっていらっしゃいます。
「カウンター席にどうぞ」と案内してくださったのはオーナー兼料理人の橋本光さん。お昼は定食をメインに提供していらっしゃるということで、一番人気の“天ぷら定食”を注文することにしました。待つこと数分。何ともボリューミーで美味しそうなお膳が運ばれてきましたよ…!
橋本さん:私が料理人として大切にしているのは、お客様をお待たせしないスピーディーさと調理のきめ細やかさ。美味しいというのは当たり前の大前提として、一皿一皿ていねいに盛り付けをしているんですよ。今日の天ぷらの盛り合わせはアスパラガス、ナス、カボチャ、サツマイモ、エビ二尾。天つゆか岩塩を付けてお召し上がりください。
橋本さん:八代の有名店・いけす料理宗弘での修業時代に揚げ物を担当していたので、天ぷらには自信があるんですよ。アスパラガスは地元農家さんから仕入れたものなので新鮮そのもの。皮の下処理や下茹でをちゃんとしてあるので繊細な風味を楽しめます。天ぷらの食材は季節ごとに変えていく予定。八代で栽培された旬の野菜の美味しさを伝えていければと思っています。
橋本さん:今日の小鉢は「小アジ南蛮」。薄切りにした玉ねぎと千切りのニンジン・ピーマンを漬けた調味料の中に、揚げた小アジを熱いうちに絡ませて漬け込んだ一品です。エラとワタを丁寧に取り除いた小アジをじっくりと揚げることで骨まで丸ごと味わえるのが特徴。独立前に勤めていた「屋台Bar光ん家」でも非常に人気の高いメニューだったんですよ。
橋本さん:あとは味噌汁もこだわって作っていますね。しっかり出汁からとっているのはもちろん、一番のポイントは八代のヒナグみそ。温泉で有名な日奈久地域の伝統的な味噌なんですけど、大豆・手作りの麹・塩・水のみを使った昔ながらの製法で生み出されているので、味噌本来の旨味がすごいんですよ。お客様からの評判も良いですね。
橋本さん:HIKANCHI(ヒカンチ)のランチタイムは月~木の11時~15時。天ぷら定食以外にも唐揚げ定食やあら炊き定食、数量限定の日替わり定食などをご用意しています。日替わりで特に人気があったのは油淋鶏(ユーリンチー)定食や鰻のかば焼き&だし巻き卵定食。どちらもスタミナをつけたい夏にピッタリなので、これからも定期的に出せればと考えています。
橋本さん:ありがとうございます。…ところで、もう少しだけお腹に余裕ありますか?実は、地元の農家さんから採れたてのトウモロコシを仕入れまして。しょうゆを塗って焼き上げるとトウモロコシ本来の甘さを引き出してくれるので最高なんですよ!八代の自然が育んだ食材で、ぜひ季節を感じていただければと思います。
というわけで、最後に提供していただいた八代産トウモロコシを使った“焼きトウモロコシ”。ボリュームのある定食の後だったので「食べきれるかな?」と思ったのですが、美味しさの前では関係ありませんね。コーンの甘さと焼き醤油のハーモニーにペロリと平らげてしまいました。
さて、今回はランチタイムで一番人気の「天ぷら定食」を紹介しましたが、昼夜食堂HIKANCHI(ヒカンチ)では夜営業(17時~22時/日祝定休)も大賑わい。橋本さんが煮炊きした一品料理を肴にお酒を楽しむのもよし、お気に入りの一品に定食セットを付けて夕食にするのもよし、と食事ができる居酒屋として親しまれています。
昼も夜も広い店内でリラックスして美味しい料理が味わえる昼夜食堂HIKANCHI(ヒカンチ)。オープンしたばかりですので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
取材・執筆/Komori Daigo
熊本県八代市新浜町1-1 ( Google MAP )
営業時間:
昼/11:00~15:00(月・火・水・木のみ)
夜/17:00~22:00(定休:日・祝)
TEL: 070-2362-3459