昼夜食堂HIKANCHI#2 昼はリーズナブルな定食屋、夜は食事もできる居酒屋。八代の豊かな自然が育んだ食材で美味しいひとときを。

昼夜食堂HIKANCHI

熊本県八代市新浜町に今年（2025年）6月にオープンした「昼夜食堂HIKANCHI（ヒカンチ）」。市内の有名いけす料理店「宗弘」で修業を重ねた橋本光さんの腕から生み出される絶品料理を求めて多くの人が足を運んでいる、今、注目のニューカマーです。

「学生時代、私のニックネームが『ひか』で。友人からよく『ひかんち行こうぜ』と言われていたんです。お客様にも仲の良い友達の家に遊び行く感覚で、昼でも夜でも来てほしい。そんな想いを込めて昼夜食堂HIKANCHI（ヒカンチ）と名付けました」

ランチは定食や麺類がメインのごはん屋さん、夜は食事もできる居酒屋食堂という少し変わったスタイルの昼夜食堂HIKANCHI（ヒカンチ）。今回は八代市民の胃袋をガッチリと掴んでいる美味しい料理の秘密について迫っていきますよ～。

ウチに来たらぜひ食べて欲しい！オーナー自慢の一皿は「天ぷらの盛り合わせ」＆「だし巻き卵」

白と木目を基調としたナチュラルな店内、大きなフィックス窓から注がれる柔らかな日差し…。すごく素敵な空間ですよね。

橋本さん：ありがとうございます。若い方から年配の方まで幅広い年齢層の人たちに利用していただきたいと思い、リラックスできる雰囲気に仕上げました。広い店内には、カウンター席・テーブル席・座敷席を完備。おひとり様でも、グループでも、貸切の団体利用でも、さまざまなシーンで入りやすい“街の食堂”をイメージしています。

カウンターには採れたての皮付きトウモロコシ。できる限り地元の食材にこだわるHIKANCHI（ヒカンチ）の姿勢が伝わってきます。

橋本さん：料理人になる前の魚市場の競り人や9年間在籍した「いけす料理宗弘」での経験が大きいですね。特に宗弘は社長が漁師ということもあり、“地産地消”や“自家製”、“手づくり”にこだわっていたんですよ。その中で修業していたので、私も自然と「地元の農作物や魚介類を使いたい」という想いが強くなりました。

八代は農業・水産業といった一次産業も盛んですもんね。

橋本さん：ありがたいことに生産者の方々とつながりがあって。野菜なんかは知り合いの農家さんに直接連絡して取りに伺っているんですよ。最近仕入れたのだと、天ぷら用のアスパラガスやそこ（カウンター）のトウモロコシが地元産。魚介類は信頼している目利きの魚屋さんに定期的に見繕ってもらってアラ炊きに使っています。

ところで、HIKANCHI（ヒカンチ）では昼と夜で営業スタイルが少し異なります。それぞれのメニューの特徴を教えていただけますか？

橋本さん：ランチタイムは定食がメイン。天ぷら定食、アラ炊き定食、数量限定の日替わり定食などを1,000円前後の価格帯で提供しています。夜は一品料理や揚げ物、串物など居酒屋メニューとドリンクが中心。ただ、どの料理にも＋400円で定食セット（ごはん・味噌汁・つけもの）が付けられるので、リーズナブルな晩御飯の食事処としてもご利用いただけます。

せっかくなので、HIKANCHI（ヒカンチ）に来たら食べて欲しい、オーナーおすすめのメニューをご紹介ください。

橋本さん：一番自信があるのは、宗弘仕込みの技術でカラッと揚げた「天ぷらの盛り合わせ」。地元で収獲された季節の野菜の味を存分にお楽しみいただけます。八代らしいものを挙げるなら「シャクの天ぷら」。有明海のシャク（アナジャコ）は殻が柔らかく丸ごと食べられるのが特徴で、エビのような甘みと濃厚な旨味が口の中に広がります。

シャクの天ぷらは初夏から夏にかけて旬を迎える八代のソウルフード。橋本さんの技術が光る一品ですね。

橋本さん：あとは「だし巻き卵」かな。シンプルな料理だからこそ、作り手の技量の差が如実に出る一品だと思います。HIKANCHI（ヒカンチ）のだし巻き卵は卵液を薄くひいて何重にも巻いていくのがポイント。美しい断面の仕上がり、しっとりふわふわな食感、口の中でジュワ～と広がる出汁の旨味…。ぜひ味わっていただけたら嬉しいです。